欧州株、前回の景気回復局面に比べて割安-企業業績上向くか

ユーロ圏の主要株価の年初来上昇率 は世界の株価指数の半分程度にとどまっている。同地域が過去最長のリ セッション(景気後退)から回復し始める中、米国やアジアの株式に比 べて割安な状態になっている。

ブルームバーグが集計したデータによると、年初から7.2%上昇し たユーロ・ストックス50指数の予想利益に基づく株価収益率(PER) は12.5倍で、ユーロ圏が前回陥った景気縮小局面の最後の四半期に当た る2009年を6.7%下回る水準。これに対し経済成長が10四半期続く米国 ではS&P500種株価指数の予想PERが15.3倍、安倍晋三首相が20年 に及ぶデフレからの脱却を表明した日本のTOPIXは同14.2倍となっ ている。

JPモルガン・チェースからバークレイズに至る投資家が欧州株は 割安だと指摘する。ユーロ圏の製造業活動が2年ぶりに拡大を示したこ とが、13年と14年は増益率が10%を超えるとの予想に拍車を掛ける一因 となった。一方で弱気派は、9月に行われるドイツの総選挙が、域内の 経済が弱い国に一段と厳しい緊縮措置を求めることにつながる可能性が あると懸念する。

JPモルガン・アセット・マネジメントのマーケットストラテジス ト、ケリー・クレイグ氏(ロンドン在勤)は電話取材で、「ユーロ圏の 前回の景気回復局面に比べて株価は相対的に割安に見える」と指摘。 「景気がさらに悪化せず、経済指標が改善する局面が続けば、市場の信 頼感が高まって人々は株式購入に動くだろう」と語った。

年内さらに3.5%上昇か

ブルームバーグが集計したデータによると、先進諸国の企業で構成 するMSCI世界指数は年初から14%上昇、ユーロ圏の主要50社で構成 するユーロ・ストックス50指数は後れを取っている。同期間にS& P500種は19%、TOPIXは33%それぞれ上昇した。

ブルームバーグがストラテジスト14人を対象に行った調査の予想平 均では、欧州株は年内にさらに3.5%上昇する見通し。別の調査でS& P500種は同期間に0.9%の下落が見込まれている。

AMPキャピタル・インベスターズの資産配分責任者、ネーダ・ナ イエミ氏(シドニー在勤)は8日の電話取材で、欧州株は他の先進国市 場よりも良好な価値を提供していると指摘。「米国株式市場は既に良い ニュースの多くを織り込んだが、欧州は回復が再開したところだ」とし た上で、「企業利益の改善は通常、経済指標に遅行するため、何らかの 目に見える成果は年内か来年の早い時期に表れると当社は予想する」と 語った。

エコノミストはユーロ圏経済が7四半期連続の縮小を経て10-12月 (第4四半期)にプラス成長を回復すると予想。ブルームバーグがエコ ノミスト34人を対象に行った調査では、10-12月にプラス0.2%の成長 (予想中央値)が見込まれている。

ブルームバーグがまとめたデータによると、ユーロ圏が前回のリセ ッションから脱却に向かう09年当時のユーロ・ストックス50指数の予想 PERは平均13.4倍。同年10-12月のS&P500種の予想PERは17.5 倍、TOPIXは同35.1倍だった。

原題:Europe Stocks Cheaper Than Last Recovery as Profit Rebound Seen(抜粋)

--取材協力:Sofia Horta e Costa、Alexis Xydias、Tommaso Ebhardt、Dorothee Tschampa. Editors: Andrew Rummer, Chris Nagi

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