スマホ特許紛争で明確な勝者不在-アップルに有利な判断でも

米アップルは携帯端末の特許をめぐ る係争でこの1週間に自社に有利な決定を3件獲得したが、毎日の生活 に変化をもたらしたテクノロジーをめぐる世界的な特許紛争でアップル が勝者になるかどうかは依然として不透明なままだ。

米国際貿易委員会(ITC)は9日、アップルにとって最大の競争 相手である韓国のサムスン電子の一部製品に対し、アップルが持つ2件 の特許を侵害しているとして米国への輸入差し止めを命じる決定を下し た。オバマ米政権は4日、アップルのスマートフォン(多機能携帯電 話)「iPhone(アイフォーン)4S」の一部に対してサムスンが 勝ち取っていたITCの輸入差し止め命令を覆した。この両日の間に は、アップルが米グーグル傘下のモトローラ・モビリティーを相手取り 起こした特許係争について米連邦高裁がITCに再調査を命じた。

パターソン・ベルクナップ・ウェブ・アンド・タイラー(ニューヨ ーク)の特許を専門とする弁護士、ジェフ・ルイス氏は「これは世界的 な戦いだが、私はどの企業も世界的な勝利を宣言できるとは思わない。 これまで判断が割れたケースを数多く見てきたからだ」と語った。

ブルームバーグが集計したデータによれば、昨年の携帯端末市場の 規模は34%増の2939億ドル(約28兆3000億円)。どの企業も同市場でシ ェア拡大を目指している。世界最大の携帯端末メーカーであるサムスン は、米国市場でアップルと首位の座を競い合っている。

ITCの9日の決定についてアップルの広報担当クリスティン・ユ ゲ氏は、「ITCは日本や韓国、ドイツ、オランダ、米カリフォルニア 州の裁判所と同様に技術革新を擁護し、サムスンによるアップル製品の あからさまな模倣を認めなかった」とした上で、「真の技術革新を保護 することは、特許制度のあるべき姿だ」と強調。一方、サムスンの広報 担当アダム・イェーツ氏は、「広過ぎるデザイン特許を利用して角の丸 い長方形で独占を実現しようとするアップルの試みは阻止された」と述 べた。

原題:Apple’s Legal Wins Show No Clear Victor in Smartphone Patent War(抜粋)

--取材協力:Jungah Lee、Dina Bass. Editor: Elizabeth Wasserman

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