日本株は小反発、米統計や市況高で非鉄上昇-ニコン急落重し

東京株式相場は3日ぶりに小反発。 米国経済統計の改善や海外銅市況の上昇を受けた非鉄金属を中心に、素 材関連株が買われた。海運や商社株のほか、機械や情報・通信株も堅 調。一方、業績低迷で急落したニコンなど精密機器株は安く、為替の円 高警戒感も相場全体の上値を抑えた。

TOPIXの終値は前日比1.32ポイント(0.1%)高の1140.91、日 経平均株価は9円63銭(0.1%)高の1万3615円19銭。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの中尾剛也シニア・イ ンベストメントマネジャーは、「株価水準がおおむね適正水準で、新た な手掛かり材料にも不足し、当面は一進一退が続く」との見方を示し た。足元の日本株は、指数を売買する海外短期筋が主体で、「中長期投 資家が様子見に入ると、相場の振れ幅が大きくなる」と言う。

新規失業保険申請件数の4週平均値が2007年11月以来の水準まで低 下したことなどで、8日の米国株市場でS&P500種株価指数が0.4%高 と反発。この流れを引き継いだきょうの日本株は高く始まり、 TOPIXは朝方に一時10ポイント以上、日経平均は150円近く上げ た。ただ、前日の海外為替市場でドル・円が一時1ドル=95円台後半と なるなど、円高警戒感が上値を抑制。その後は、両指数ともマイナスに 沈む場面があり、午後は前日終値近辺でこう着する時間が長かった。

中国上海総合指数が午後に入り、一時0.7%安と下げ転換したこと も市場参加者の心理を冷やした要因の1つ。中国証券報がきょう、政府 が試験的に実施している不動産税を南京など最大6都市まで拡大する可 能性があると報じる材料があった。

非鉄が上昇率トップ、ニコンやヤマダ電売られる

東証1部33業種は非鉄、機械、海運、鉄鋼、ガラス・土石製品、情 報・通信、建設、卸売など19業種が上昇。非鉄は、前日のニューヨーク 銅先物が中国の銅輸入増加などを材料に、前日比3.1%高と2カ月ぶり の高値を付けたことが好感された。個別では、4-6月期の営業利益が 前年同期比5割以上増えた三菱マテリアルが急伸。

機械では、4-6月期が営業増益で、高進捗(しんちょく)だった SMCが高い。4-6月期の連結営業利益が前年同期比42%増となり、 想定を上回る採算改善を受け、野村証券が投資判断を「中立」から「買 い」に上げた沢井製薬、4-6月期の連結営業利益が前年同期比4.5倍 だった大日本印刷、SMBC日興証券が投資判断を「アウトパフォー ム」に引き上げた三井化学も大幅高。

一方、業種では精密、鉱業、小売、倉庫・運輸、石油・石炭製品、 その他金融など14業種が下落。下落率1位の精密では、ニコンが急落。 スマートフォンの普及でコンパクトデジカメ市場が縮小、14年3月期の 営業利益計画を850億円から650億円に下方修正し、日経平均の押し下げ 寄与度でも2位だった。カメラ競合のキヤノンも軟調。そのほか、テレ ビなど映像関連商品が伸び悩み、4-6月期営業損益は39億円の赤字に 転落したヤマダ電機は大幅安となった。

東証1部の売買高は概算で22億1414万株、売買代金は2兆309億 円、値上がり銘柄数は743、値下がり862。国内新興市場では、東証ジャ スダック指数が0.2%安の87.23と5日続落、マザーズ指数が0.9%安 の703.17と4日続落した。

きょうの取引開始時に算出された日経225オプション8月限の特別 清算値(SQ)は、1万3640円3銭と8日の日経平均終値を34円47銭上 回った。

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