日経平均1カ月半ぶり安値に、円高や街角景気懸念し広く売り

東京株式相場は続落し、日経平均株 価は1カ月半ぶりの安値に沈んだ。米国金融政策の不透明感を背景にし た円高への警戒感が強い上、国内の街角景気統計の減速を受け、取引終 盤に売り圧力が強まった。ゴム製品や電機など輸出関連、建設や情報・ 通信、保険など内外需幅広い業種が安い。

TOPIXの終値は前日比15.67ポイント(1.4%)安の1139.59。 日経平均株価は219円38銭(1.6%)安の1万3605円56銭で、6月27日以 来の安値。日経平均の高安値幅は474円と、7月19日(540円)以来の大 きさだった。

ビスタマックス・ファンド・アドバイザーズの藤原正邦代表取締役 は、米国の量的緩和縮小をめぐる「思惑に相場が振り回される展開は続 く」と指摘。新たな買い材料はしばらく出そうにもなく、「ボックス圏 内でボラティリティの高い相場が、半年くらい続く可能性がある」との 見方を示した。

米クリーブランド連銀のピアナルト総裁は7日、「雇用の伸びは予 想していたよりも力強く、現在の失業率は昨年9月時点での自らの予想 を0.5%以上も下回っている」と説明。このまま力強さを増し続けれ ば、金融当局による債券購入プログラムの縮小が正当化される可能性が ある、との認識を示した。

米量的緩和の早期縮小観測を受けたリスクオフの動きから、前日の 米S&P500種株価指数が続落、為替市場ではきょう早朝に円高が進ん だことを嫌気し、きょうの日本株は下落して始まった。ただ、朝方の売 り一巡後、円高方向への動きが一服したほか、前日の急落を受けた短期 リバウンドを狙う買いが入った影響でTOPIX、日経平均ともプラス 圏に浮上。日経平均は一時200円以上上げ、1万4000円に戻した。

景気ウオッチャーDIが連続低下、日銀は据え置き

午後前半は堅調に推移していたが、後半は再度円高・日本株安の動 きが活発化。内閣府が午後2時に発表した景気ウオッチャー(街角景 気)調査で、現状判断DIが前月比0.7ポイント低下の52.3と4カ月連 続で低下したことが分かると、大引けにかけて下げ足を速めた。チャー ト分析上、TOPIX、日経平均とも50日、100日移動平均線を下回る など抵抗線を抜けたことも下げ加速の一因と見られた。

東洋証券投資情報部の檜和田浩昭シニアストラテジストは、景気ウ オッチャーを受け「国内景気の先行きに対する懸念が台頭した可能性が ある」と指摘。また、あすに株価指数オプション8月限のSQ算出を控 え、「日経平均1万3750円を意識した先物への仕掛け的な売りが入っ た」と言う。

一方、正午前に明らかになった日本銀行の金融政策決定会合の結果 は、「マネタリーベースが年間約60兆-70兆円に相当するペースで増加 するよう金融市場調節を行う」とした現状方針を維持。景気判断に関し ては、「緩やかに回復しつつある」とした前月の表現を据え置いた。

東証1部33業種はゴム製品、建設、情報・通信、保険、パルプ・ 紙、鉱業、食料品、その他製品、電機、化学など31業種が下落。売買代 金上位では東京電力、ソフトバンク、トヨタ自動車、三井住友フィナン シャルグループ、KDDI、東芝などが下げた。材料銘柄ではTHKが 急落。欧州、中国での赤字計上などで、4-6月期営業利益は前年同期 比15%減の31億円だった。4-6月期が営業減益の日揮、1-6月期が 営業減益の住友ゴム工業も大幅安となった。

これに対し、非鉄金属、石油・石炭製品の2業種はプラス圏で終 了。個別では、2014年3月期の連結営業利益予想を200億円から210億円 に上方修正した島津製作所、小売事業の好調で4-6月期の営業利益が 前年同期から大きく増えたマツモトキヨシホールディングスも高い。

東証1部の売買高は概算で23億3338万株、売買代金は2兆1481億 円、値上がり銘柄数は300、値下がり1341。国内新興市場では、東証ジ ャスダック指数が0.8%安の87.44と4日続落、マザーズ指数が2.8%安 の709.87と3日続落した。

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