有毒ローンは「ドッジボールの肥満児」、BOA内で対立-資料

バンク・オブ・アメリカ(BOA) では、2007年に住宅ローンの証券化でリスクの高い「オルトA」ローン を担保のプールに含めようとする同行の動きに対し、トレーダーらは激 しく抵抗した。しかしながら投資家は結局欺かれ、被害は広がったと米 司法省はみている。

BOAが8億5000万ドル(約820億円)相当の住宅ローン担保証券 (MBA)の裏付けとなったローン債権の質について投資家を欺いたと して、米司法省は6日に同行を提訴した。オルトAは優良(プライム) とサブプライムの中間で、借り手の所得証明を必要としないローン。

訴状によると、BOAの行員は07-08年にかけてオルトAローンを 除外する一方で、当時のケネス・ルイス最高経営責任者(CEO)が 「有毒廃棄物」と呼んだ「ホールセール」債権は含めた。ホールセール とは外部業者が実施した融資のローン債権を買い取ったものを指す。

司法省が提出した資料によると、あるトレーダーは電子メールで 「これらのローンはどれも、プライム・ジャンボAクラスの証券化には 適さない」と訴え、書類の不備なオルトA債権を担保に含めることへの 懸念を示していた。これに対し別のトレーダーは「ドッジボールのコー トでの肥満児と同じで、こういうローンは中に入れないほうが良い」と 書いている。

信用市場が凍り付き、物件値下がりと焦げ付き増で金融機関が救済 受け入れに追い込まれる数カ月前、ローン債権を売り抜けようとする銀 行と現場の従業員の間に緊張が高まっていたことを資料は物語ってい る。司法省の訴えと米証券取引委員会(SEC)による同様の訴訟 は、08年の金融危機という過去との決別を図るブライアン・T・モイニ ハン最高経営責任者(CEO)の行く手を遮る。

紙類節約型ローン

ポータレス・パートナーズのアナリスト、チャールズ・ピーボディ ー氏は訴訟コストが7-12月(下期)の利益を押し下げる可能性がある とみている。同氏のBOA株の投資判断は「セル(売り)」。

BOAは問題の証券について、裏付けのローンは行員が厳重に審査 したプライムローンだとしているが、司法省は「ホールセール」ローン が含まれていたと主張。また、一部ローンは借り手の所得証明を求めな い「紙類節約型」ローンだったとしている。

BOA広報担当のビル・ホールディン氏は、証券の「買い手は裏付 けのローンに関するデータに十分アクセスできる状態にあり」リスクを 査定できたとし、買い手は「金融の知識のある投資家だった」と説明し た。担保債権は「他の金融機関によって同時期に組成され証券化された 同種のローンよりも、パフォーマンスは良かった」とも論じた。

BOAはデフォルト(債務不履行)で同行に損失をもたらしかねな いローン債権の処分を望んでいたと、当局は主張している。

原題:BofA Put Toxic Debt Into Bond as Traders Shunned ‘Fat Kid’ (1)(抜粋)

--取材協力:Joshua Gallu、Phil Mattingly、Fred Strasser、Michael Hytha. Editors: David Scheer, Peter Eichenbaum

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