商社5社:円安効果と非資源伸びる、4-6月期純利益17%増

総合商社5社の2013年4-6月期の 連結決算が出そろった。鉄鉱石や石炭などの資源価格下落の逆風はあっ たものの、円安による利益押し上げ効果や非資源分野が堅調に推移し各 社が増益を果たした。5社を合計した純利益は前年同期比17%増の4438 億円だった。

7日決算を発表した丸紅の純利益は前年同期比18%増の641億円。 四半期ベースでの過去最高益を更新した。銅や石炭などの資源価格の下 落で金属部門は落ち込んだが、電力・インフラや食料部門が伸びた。前 年同期と比べて純利益は99億円の増益。松村之彦常務執行役員最高財務 責任者(CFO)は「円安の影響が65億円程度ある」と説明した。

商品市況の下落で、資源分野の純利益は三井物産を除いた4社が減 益だった。一方、非資源分野は各社大幅な増益となった。米ドール・フ ード・カンパニーの一部事業を買収した伊藤忠商事の非資源分野は前年 同期と比べて192億円増の590億円。北米での鋼管事業やアジアでの自動 車金融事業などが好調だった住友商事も164億円増の543億円と拡大し た。

海外で多くの事業を展開する商社にとって為替相場の円安は利益を 押し上げる効果がある。310億円の純利益押し上げ効果があった三井物 産など各社の増益要因となった。

JPモルガン証券の岸本章アナリストは「市場関係者が資源の弱含 みを懸念していた中で堅調な業績が出てきている」と評価。資源比率の 低い住商などに加えて「三菱商事や三井物産の大手2社の収益も思った よりしっかりと出てきている点は、商社セクターの見方を少しポジティ ブに変える材料になり得る」との見方を示した。

今後の世界経済の見通しについては、三井物産の岡田譲治専務執行 役員CFOが「中国の成長鈍化と米国の量的緩和策の段階的な縮小懸念 という2つの材料が浮上しており、先行きの不透明感を払しょくできな い状況」と指摘。住商の猪原弘之専務執行役員CFOは「中国経済のも う一段の減速、資源価格のさらなる下落等のリスク要因には引き続き注 視が必要」と述べた。

【総合商社5社の4-6月期決算】
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              4-6月期    14年3月期    通期予想の
        純利益実績    純利益予想    進ちょく率
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三菱商事    1157( 15)       4000( 11)          29%
三井物産    1258( 20)       3700( 20)          34%
伊藤忠     773(9.4)      2900(3.5)          27%
住友商事        609( 25)       2400(3.2)          25%
丸紅            641( 18)       2100( 61)     31%
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(注)単位は億円、カッコ内は前年同期比%、丸紅は今期から国際会計基
準に移行、住友商は国際会計基準、他3社は米会計基準。
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