セレブの女性ダイヤ宝石商、金密輸容疑で逮捕-インド

今年1月、インドの宝飾業者ビハ リ・シェス氏(27)はダイヤモンドをちりばめたデザインの豪華な新商 品を売り込んでいた。そして先週、ムンバイ空港で約40万ドル(約3900 万円)相当の金宝飾品を下着の中に隠したり身に着けたりしていたとし て逮捕された。

シェス氏はシンガポールで店舗を保有し、夫はインドでは有名なス ーツメーカー、シヤラム・シルク・ミルズのディレクターだ。ブルーム バーグが調査した裁判所の文書によると、シェス氏はムンバイにある親 類の店舗にこれらの金宝飾品をひそかに供給した疑いが持たれている。

インド政府による金輸入への課税強化を背景に同国内の店舗では金 価格が他国と比較して約9%割高になっている。シェス氏の逮捕から は、課税を回避するため富裕層でさえも一部の小規模宝飾業者のように 金宝飾品を密輸し組織犯罪に手を染める可能性がある現実を垣間見るこ とができる。

豪オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の商品アナリ スト、ビクター・チアンピリヤ氏は「密輸や違法な金地金の持ち込みの 金銭面のインセンティブは高まっている」と指摘。インド政府の措置に より国内市場で金が不足しているとの見方を示す。

インド政府は今年、貿易赤字縮小と通貨ルピーの下落を食い止める ため、金の輸入税率を2倍に引き上げた。同国は世界最大の金購入国。

課税強化によりムンバイの金価格は先週、ドバイやシンガポールと 比較して1キログラム当たり約4185ドル、9%割高となった。このた め、国外で割安な価格で金を購入し輸入課税を免れれば国内で売却する ことによって利益を上げることができる。

ムンバイ税関当局の航空情報部門のアシスタントコミッショナー、 リシ・ヤーダブ氏によると、中東で働く貧困層の労働者が帰国するため の航空券と数千ルピーの報酬と引き換えに犯罪組織の密輸を請け負って いるという。

原題:Diamond Jeweler Turns Alleged Smuggler as India Gold Prices Rise(抜粋)

--取材協力:Swansy Afonso、Pratik Parija. Editors: Anjali Cordeiro, Stephanie Wong

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