円全面高、対ドルで一時6月来の96円台-株安加速でリスク回避

東京外国為替市場で円は全面高とな り、対ドルでは一時6月25日以来の1ドル=96円台に突入した。米国が 量的緩和政策の縮小に向かう流れは変わらないとの見方から国内外で株 安が進み、投資家のリスク回避などを背景に円買い圧力が強まった。

ドル・円相場は午前10時すぎに97円09銭までドル安・円高が進行。 いったんは97円半ばに戻したものの、その後は再びドルの下値を試す展 開となり、午後3時ごろに一時96円98銭まで水準を切り下げた。午後3 時25分現在は97円15銭前後。ユーロ・円相場も一時1ユーロ=129円06 銭と7月12日以来の水準まで円が買われ、同時刻現在は129円27銭前 後。ブルームバーグのデータによると、円は主要16通貨全てに対し上昇 している。

楽天証券の相馬勉債券事業部長は、円相場の上昇は「株安が主因 だ」と指摘。米国の景気回復や将来の金融緩和縮小を背景に進めてきた 「ドル買いのポジションを休暇前に手じまい、様子見に入ろうという市 場参加者が多いようだ」と語った。今週から来週にかけては97-99円を 中心に推移するとみている。

東京株式相場は大幅反落して始まり、午後には下げ幅を拡大。 TOPIXは前日比3.2%安の1155.26、日経平均株価も576円12銭安の 1万3824円94銭で、ともに安値引けした。

三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、国内株価が「ボ ラタイルなのが日常化している」と述べた。ドル・円相場は先週末の米 雇用統計の発表時に100円の大台乗せに失敗したので、95-100円の真ん 中近辺まで下落してきたと指摘。米量的緩和の縮小開始時期が明確にな れば、次は縮小ペースなどが焦点になっていくが、そうした「トレンド が出るまでには、まだ時間がかかる」と語った。

米シカゴ連銀のエバンス総裁は6日、米労働市場に「好ましい改 善」があったと述べた上で、連邦公開市場委員会(FOMC)が債券購 入プログラムを9月に縮小することはあり得ると示唆した。一方、日本 銀行はきょうから2日間の日程で金融政策決定会合を開く。ブルームバ ーグ・ニュースがエコノミスト26人を対象にまとめた予想調査では、全 員が現状維持を予想した。

上田ハーロー外貨保証金事業部の吉松武志氏は、米貿易収支の赤字 幅縮小もドル買いにはつながらなかったと指摘。米株式相場の下落によ るリスク回避の動きが円買いに拍車を掛けたと説明した。97円ちょうど 付近には損失拡大を防ぐためのドル売り・円買い注文が集まっていると 述べていた。

ユーロ・ドル相場は午後3時すぎに1ユーロ=1.3316ドルまでユー ロ高が進行。前日のニューヨーク市場では一時1.3323ドルと約1週間ぶ りのユーロ高・ドル安水準を付けた。6月のドイツ製造業受注が予想を 上回り、域内の景気が回復しつつある兆候と受け止められた。

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