債券は上昇、円高・株急落や日銀オペで-長期金利3カ月ぶり低水準

債券相場は上昇。円高進行や国内株 価の大幅安に加えて、日本銀行の長期国債買い入れオペで需給が引き締 まり、買いが優勢となった。長期金利は約3カ月ぶり低水準を付けた。

東京先物市場で中心限月の9月物は前日比14銭高の143円80銭で開 始し、その後は徐々に水準を切り上げ、日銀が午前10時10分の金融調節 で買い入れオペを通知した直後には144円00銭に達した。午後の開始後 には一時144円04銭と中心限月ベースで5月10日以来の高値を記録。結 局は36銭高の144円02銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)低下の0.77%で開始。その後は徐々に水 準を切り下げ、午後3時すぎには0.75%と5月13日以来の低水準まで達 した。5年物の113回債利回りは1bp低い0.275%と7月24日以来の低水 準。9日に入札を控えている30年物の39回債利回りは1.5bp低い1.825% まで低下した。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、円 高進行や株安、日銀買いオペによる需給の引き締まりで債券相場は堅調 だと指摘。一方、今週末に30年債入札を控えていることについては「こ れまで相場が調整したので懸念はない」としている。

7日の東京外国為替市場で円は対ドルで上昇し、一時は96円台と6 月下旬以来の円高水準に達した。東京株式相場は大幅安。TOPIXは 前日比3%を超す下落となり、日経平均株価は節目の1万4000円を割り 込んだ。

日銀買いオペ

日銀がこの日実施した長期国債買い入れオペ(総額6100億円)の結 果によると、残存期間「1年超3年以下」と「3年超5年以下」の応札 倍率が上昇し、「1年以下」は低下した。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、円高進展や株安で 債券先物には買い戻し圧力が掛かっていると指摘。「現物債需給は引き 続き良好。日銀の国債買い入れオペが需給を一段と引き締め、9月には 国債償還を控えて投資家は押し目買い意欲が強い」とも言う。

日銀は7、8日の2日間の日程で金融政策決定会合を開催する。今 回の会合では、足元で景気が改善を続けていることなどを背景に金融政 策の現状維持が決まる見通しだ。ブルームバーグ・ニュースがエコノミ スト25人を対象にまとめた事前調査では全員が現状維持を予想した。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニア債券ストラ テジストは、日銀会合について「来週12日に発表される4-6月期の実 質GDP(国内総生産、1次速報)は1-3月期に続く高い成長が見込 まれている。長期金利も安定して推移しており、今会合は無風だろう」 とみている。

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