8月6日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが対ドルで上昇、独統計を好感-豪ドルも高い

6日のニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対して上昇。 6月のドイツ製造業受注が予想を上回り、域内の景気が回復しつつある 兆候と受け止められた。

ユーロは主要16通貨の大半に対して上昇。イタリア経済の縮小ペー スが鈍化したことが買い材料となった。円は対ドルで約6週間ぶりの高 値を付けた。オーストラリア・ドルは対米ドルで続伸。オーストラリア 準備銀行(中央銀行)が政策金利を過去最低水準に引き下げ、追加利下 げ観測が後退した。

バンク・オブ・ノバスコシアの為替戦略責任者、カミラ・サットン 氏(トロント在勤)は「ドイツの製造業受注が予想を上回ったことが支 援材料となり、経済的に欧州の見通しがようやく改善し始めたとの見方 を支えた」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.4%高の1ユ ーロ=1.3305ドル。ユーロは対円で0.2%下げて1ユーロ=130円05銭。 円は対ドルで0.6%上昇して1ドル=97円74銭。一時は97円51銭と、6 月26日以来の高値だった。

ポンドが下落

イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は7日、ガイダン スに関する当局の所見を公表する。この日の英ポンドは対ユーロで4日 ぶりに下げた。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ユーロは年初から5.8%上昇。ドルは4.8%高、一方、円 は8.2%下落した。

主要7カ国(G7)通貨の間のボラティリティを示すJPモルガ ン・チェースのG7ボラティリティ指数は9.42%に低下し、日中取引の 水準としては約2週間ぶりの低水準となった。

独経済技術省が発表した6月の製造業受注指数は前月比3.8%上 昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト42人の予想中央 値は1%上昇だった。5月の指数は前月比0.5%低下だった。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は先週、最近の指標はユーロ 圏経済が最悪期を脱したことを示唆しているとの認識を示した。同時 に、当局が予見可能な将来において低金利を維持する方針であることを 重ねて表明した。

豪ドルは上昇

スティーブンス総裁率いる豪中銀はオフィシャル・キャッシュレー トの誘導目標を0.25ポイント引き下げ、過去最低の2.5%に設定した。 声明で「豪準備銀行は、これまではインフレ見通しが政策の一段の緩和 余地をもたらし得ると表明してきた」と指摘。これに対し、先月は物価 見通しは「一段の緩和余地をもたらす可能性がある」との見方を示して いた。

豪ドルは米ドルに対して0.6%上昇した。

米商務省が発表した6月の貿易収支統計によると、財とサービスを 合わせた貿易赤字(国際収支ベース、季節調整済み)は前月比22.4%縮 小し、342億ドルとなった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコ ノミスト予想の中央値は435億ドルだった。

米銀が決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング (DTCC)へ提出したデータをブルームバーグがまとめたところによ ると、外為オプションの店頭取引は合計330億ドル。前日は190億ドルだ った。この日の総額のうち対円でのドルのオプション出来高は167億ド ル、シェアは50%と最大だった。

原題:Euro at Almost 7-Week High After German Orders; Aussie Advances(抜粋)

◎米国株:続落、貿易赤字縮小で緩和縮小懸念が強まる-小売株安い

米株式相場は続落。S&P500種株価指数は6月24日以来の大幅安 となった。貿易赤字が縮小し、金融当局が年内に債券購入を縮小すると の懸念が強まった。小売り企業の決算や見通しも失望を誘った。

アメリカン・イーグル・アウトフィッターズとCVSケアマークが 大幅安。金価格の下落を背景にニューモント・マイニングが下げた。 IBMも安い。同社は米国のハードウエア部門で従業員の過半数に1週 間の休業を義務付けたことを明らかにした。一方、ワシントン・ポスト は大幅高。アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者 (CEO)はワシントン・ポストの新聞資産を買収することで合意し た。

S&P500種株価指数は前日比0.6%安の1697.37で終了。ダウ工業 株30種平均は93.39ドル(0.6%)安の15518.74ドルで終えた。

INGインベストメント・マネジメントの分散投資担当責任者、ポ ール・ゼムスキー氏(ニューヨーク在勤)は「非常に強い貿易収支統計 を受け緩和縮小懸念が強まったことが、明らかに影響している。国内総 生産(GDP)の改善がどうして株式相場にとって悪材料になるのか理 解に苦しむが、そのような見方をする参加者はいる。長期的には売上高 の伸びが必要で、GDP改善はそれをもたらすだろう」と述べた。

6月の米貿易赤字は前月比で予想以上に縮小し、2009年10月以来の 低水準となった。輸出が拡大する一方で、石油や消費財の輸入が減少。 第2四半期のGDPが上方修正される可能性を示唆した。

GDP予想の上方修正

ゴールドマン・サックス・グループとバークレイズのエコノミスト は貿易収支を理由に、第2四半期のGDP伸び率予想を上方修正した。 商務省が先週発表した第2四半期のGDP速報値は前期比1.7%増加し た。第1四半期は1.1%増。

シカゴ連銀のエバンス総裁は債券購入の縮小開始を9月に決定する ことは「明確には排除しない」と述べた。「労働市場にはまずまずの改 善が見られ、それについて疑いの余地はない」と発言。「これが持続可 能な改善であるとのさらなる確証を私はまだ望んでいる」と続けた。

予想を上回る決算もここ数週間、株価を支えている。この日はウォ ルト・ディズニーなどS&P500種構成銘柄の31社が決算を発表する。 ブルームバーグがまとめたデータによれば、第2四半期の決算を発表し た419社のうち73%で利益が予想を上回った。

クリスティアナ・バンク・アンド・トラストの運用担当者、トーマ ス・ニューハイム氏は電話インタビューで、「市場は恐らく一服し、決 算を消化しようとしている。決算は良好だが、絶好調というわけではな い。企業はコスト削減で決算の数字を達成しているにすぎず、雇用はま だ然るべきレベルに達していない」と指摘した。

全セクターが下落

S&P500種のセクター別では全10業種が下落。素材や金融、工業 株の下げが目立った。

アメリカン・イーグルは12%安。第2四半期の利益が予想に達しな かった。婦人物衣料の売り上げが失望を誘う内容で、客足も鈍かった。

CVSは2.8%下落。同社は通期調整後利益の予想レンジの上限を 引き下げた。

IBMは2.3%安と、ダウ平均の構成銘柄では下げが最もきつい。

原題:U.S. Stocks Fall as Retailers Slump Amid Fed Stimulus Concern(抜粋)

◎米国債:利回り曲線がスティープ化、経済統計が緩和縮小を示唆

米国債市場では5年債と10年債の利回り差が拡大し、過去2年弱で 最大となった。米金融当局が資産購入の縮小を検討する中、貿易赤字の 縮小が新たな景気回復の兆候ととらえられた。

3年債の入札結果を受けて、10年債相場は下げ渋る展開となった。 規模320億ドルの同入札では最高落札利回りが0.631%と、ブルームバー グ・ニュースがまとめたプライマリーディーラー(政府証券公認ディー ラー)8社の予想値0.636%を下回った。シカゴ連銀のエバンス総裁は 現行の債券購入プログラムを通じて当局は今年1月からプログラム終了 までに少なくとも1兆2000億ドル(約117兆円)の資産を購入するとの 見通しを示した。同総裁は来年半ばにこのプログラムが完了すると見込 んでいる。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「イールドカーブがスティー プ化している」と指摘。「市場は経済データを精査し、米金融当局の行 動を見極めようとしている。9月縮小の可能性があるのか、あるいは先 送りされるのか判断したい」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇し2.64%。同年債(表面利回り1.75%、償還2023 年5月)価格は2/32下げて92 11/32。

既発3年債の利回りは0.6%で、前日とほぼ変わらず。

エバンス総裁

5年債と10年債の利回り差は1.26ポイントに達し、2011年9月以来 の最大となった。過去の例に基づくと、利回り曲線のスティープ化は経 済成長の加速が予測されていることを示唆する。

エバンス総裁は6日、シカゴ連銀で開いた記者団との会合で「労働 市場にはまずまずの改善が見られ、それについて疑いの余地はない」と 発言。「これが持続可能な改善であるとのさらなる確証を私はまだ望ん でいる」とした上で、債券購入の縮小開始を9月に決定する可能性があ ることを「明確には排除しない」と述べた。

先週2日に発表された7月雇用統計では、非農業部門雇用者数が16 万2000人増加。失業率は2008年12月以来で最低の7.4%に低下した。

米金融当局は月間450億ドルの米国債と400億ドルの住宅ローン担保 証券(MBS)を購入している。

BTIGのチーフ・グローバル・ストラテジスト、ダン・グリーン ハウス氏(ニューヨーク在勤)は年内の緩和縮小の観測について、「方 針に変わりはないと思うが、8月の雇用統計が極めて重要になる」と指 摘した。

四半期入札

米国債利回りは朝方の取引で、米貿易赤字の縮小に反応して上昇し た。米商務省が発表した6月の貿易収支統計によると、財とサービスを 合わせた貿易赤字(国際収支ベース、季節調整済み)は前月比22.4%縮 小し、342億ドルとなった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコ ノミスト予想の中央値は435億ドルだった。

この日の3年債入札の結果によると、海外の中央銀行を含む間接入 札者の落札全体に占める比率は41.4%と、2011年8月以来の高水準。過 去10回の平均は26.1%。

プライマリーディーラー以外の直接入札者の落札全体に占める比率 は14%。過去10回の平均は19.9%。

米財務省は7日に10年債240億ドル、8日に30年債160億ドルの入札 を予定。今週は合計で720億ドルの入札が行われる。

ブルームバーグがまとめた米財務省のデータによると、年初からこ れまでの国債入札(計1兆2890億ドル)の応札倍率は2.92倍となってい る。昨年は3.15倍(入札規模は2兆1530億ドル)と過去最高を記録し た。

原題:Treasury Yield Curve Widens as Economic Reports Back Fed Taper(抜粋)

◎NY金:6日続落、過去11週間で最長-緩和縮小の観測

ニューヨーク金先物相場は6営業日続落。過去11週間で最長の連続 安となった。米金融当局が債券購入を縮小するとの観測が背景。

米シカゴ連銀のエバンス総裁は、労働市場にはまずまずの改善が見 られるとし、9月会合での債券購入縮小の決定を明確に排除することは ないと述べた。

マレックス・ノース・アメリカのブローカー、カルロス・ペレスサ ンタラ氏は電話インタビューで、「金の下向き圧力は緩和縮小が意外に 早く始まる可能性が高いという確信の証しだ」と指摘。「非常に弱気な ムードだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比1.5%安の1オンス=1282.50ドルで終了。中心限月として は7月5日以来の大幅下落となった。一時は1278.10ドルと、7月18日 以来の安値をつけた。6日続落は5月半ば以来の最長。

原題:Gold Futures Post Longest Slump in 11 Weeks on Stimulus Wagers(抜粋)

◎NY原油:3営業日続落、米緩和縮小の観測根強い

ニューヨーク原油相場は下落。米金融当局は景気刺激策を縮小す るとの観測が広がる中、3営業日続落した。バンク・オブ・アメリカ (BOA)の商品調査担当責任者、フランシスコ・ブランチ氏はウェ スト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油価格のここか らの上昇余地は大きくないとの見方を示した。

シカゴ連銀のエバンス総裁は債券購入プログラムの縮小が9月に決 まる可能性を明確に排除しないと述べた。BOAのブランチ氏はブルー ムバーグラジオとのインタビューで、WTI価格は8-10ドル下げる可 能性があると述べた。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「緩和 縮小への懸念が高まっているが、観測が現実になる時が近づいているよ うだ」と指摘。「ブランチ氏のコメントは転換点と受け止められるかも しれない。今は利益を確定すべきタイミングだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前日 比1.26ドル(1.18%)安の1バレル=105.30ドルで終了。7月19日に記 録した1年4カ月ぶり高値からは2.5%下げている。

原題:Crude Declines Third Day on Speculation Fed to Trim Stimulus(抜粋)

◎欧州株:下落、米緩和縮小めぐる観測で-ザルツギッター安い

6日の欧州株式相場は下落。米金融当局者の発言を手掛かりに米刺 激策縮小が来月始まるとの観測が広がったほか、ザルツギッターやラン クセスによる利益見通し下方修正も重しとなった。

ドイツの鉄鋼メーカー、ザルツギッターは12%急落。独化学メーカ ーのランクセスは4.3%下げた。同社は今年下期(7-12月)に需要が 回復する兆しはないと指摘した。一方、インターコンチネンタルホテル ズグループは6.4%高。上期(1-6月)の増益決算が買い材料。

ストックス欧州600指数は前日比0.4%安の303.5で終了。一時は0.4 高となった。アトランタ連銀のロックハート総裁は想定通りに景気が拡 大し雇用が増えた場合、米当局は債券購入の解除プロセスを進めるべき だと述べたと、マーケット・ニュース・インターナショナル(MNI) がインタビューを基に報じた。シカゴ連銀のエバンズ総裁の講演も注目 されている。

カイト・グループのストラテジスト、ステファーヌ・エコロ氏は 「エバンズ総裁の発言を控え、市場は欧米双方で神経質になっているよ うだ」とし、「緩和縮小に関する発言が売りのきっかけだ。ロックハー ト総裁は、今年残り3回となった米連邦公開市場委員会(FOMC)の いずれかの会合で債券購入プログラムの縮小を始める可能性があると発 言したと伝えられた」と語った。

量的緩和に批判的な立場で知られるダラス連銀のフィッシャー総裁 は5日、緩和策に依存しないよう投資家に呼び掛けた。

6日の西欧市場では、18カ国中14カ国で主要株価指数が下落した。

原題:European Stocks Fall on Fed Stimulus Speculation, Forecast Cuts(抜粋)

◎欧州債:イタリアとスペイン債上昇、独経済指標で高利回り追求

6日の欧州債市場ではイタリアとスペインの国債が上昇した。ドイ ツの製造業受注が予想を大幅に上回る増加となり、高利回り資産の需要 を支える要因となった。

イタリア10年債利回りは7週間ぶり低水準に下げた。同国経済の 縮小ペースが4-6月(第2四半期)に緩和したほか、欧州中央銀行( ECB)の当局者が政策金利を一段と引き下げる可能性を示唆し、景気 回復が勢いを増すとの楽観が強まった。オーストリアは10年債を7億 7000万ユーロ発行、ギリシャは6カ月物証券の入札を実施した。ドイ ツは40億ユーロ相当の5年債入札を7日に予定している。

ダンスケ銀行のアナリスト、オーウェン・カラン氏(ダブリン在 勤) は「状況は想定を上回るペースで改善している」とし、「イタリアとス ペインの国債は向こう数週間にわたって支えられるだろう」と語った。

ロンドン時間午後4時34分現在、イタリア10年債利回りは前日 比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.26%。一 時は4.22%と、6月14日以来の低水準に並んだ。同国債(表面利率

4.5%、2023年5月償還)価格はこの日、0.17上げ102.275。同 年限のスペイン国債の利回りは3bp下げて4.57%。

独経済技術省が発表した6月の製造業受注指数は前月比3.8%上 昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト42人の予想中 央値は1%上昇だった。

ドイツ10年債利回りは2bp上昇し1.70%。2日には1.73% まで上げ、7月5日以来の高水準となった。

ECBのプラート理事は同中銀のフォワードガイダンス(時間軸政 策)について、政策金利が下方限界に達してはいないことを伝えるもの だと説明した。ウェブサイトVoxEUでコメントした。

英国債市場では5年債相場が6営業日続落。英公債管理局( DMO)はこの日、満期5年の国債を45億ポンド発行した。

既発の5年債利回りは2bp上昇し1.40%。一時は1.43%と、 7月8日以来の高水準となった。同国債(表面利率1.25%、2018年 7月償還)価格はこの日、0.09下げ99.28。10年債利回りは

2.48%で、前日からほぼ変わらず。

原題:Italian Bonds Rise With Spanish Debt on Signs Economy Is Growing(抜粋) Pound Declines Versus Euro Before BOE Report on Forward Guidance(抜粋)

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