タイ:公共投資計画の遅れが景気リスクに-恩赦法案を優先で

タイ経済は今年、一段と成長が鈍化 する可能性がある。政府が恩赦法案の国会通過を優先することで、総額 2兆バーツ(約6兆2400億円)規模のインフラ支出計画に遅れが生じる 恐れがあるためだ。

与党・タイ貢献党は、インラック首相の兄タクシン元首相を失脚さ せた2006年のクーデター後のデモ活動などでの逮捕者について、恩赦を 施す恩赦法案の審議を7日から再開するとしている。

恩赦法案優先は、鉄道や道路、港湾の近代化を進める2兆バーツの 投資計画をめぐる採決に向け審議の時間を割けないことを意味する可能 性がある。タイ政府は投資計画によって国内総生産(GDP)の年間伸 び率が1ポイント押し上げられ、50万人の雇用が創出されるとしてい る。先週開会した国会の3カ月の会期中にこのインフラ法案が審議され る予定は今のところない。

野村ホールディングスのエコノミスト、ユーベン・パラキュレス氏 (シンガポール在勤)は「遅れは成長を損ねる」と指摘。「負の連鎖も 形成されてしまう。政治問題が再び起きている兆候と投資家に解釈され る恐れがある」と述べ、インフラ支出の遅れによって経済成長率が 約0.3-0.5ポイント押し下げられる可能性があるとの見方を示した。

タイ中央銀行は先月、今年の経済成長率見通しを4.2%と従来 の5.1%から下方修正した。1-3月(第1四半期)のGDPは前年同 期比5.3%増だった。

原題:Thai Public Spending Delay Adds to Growth Risks: Southeast Asia(抜粋)

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