日本株反発、円高限られ輸出一角の持ち直す

東京株式相場は反発。午後に入り為 替の円高基調が一服したことを受け、自動車や精密機器、化学など輸出 関連株の一角が持ち直し、不動産やその他製品、電力、食料品株も高 い。相場全体を動かす手掛かり材料に乏しい中、先物主導の色彩も強 く、東証1部の売買代金は連日で2兆円の大台を下回った。

TOPIXの終値は前日比8.92ポイント(0.8%)高の1193.66、日 経平均株価は143円2銭(1%)高の1万4401円6銭。

三菱UFJ投信株式運用部の内田浩二チーフファンドマネジャー は、4-6月期の決算が出たばかりで、「投資家は業績内容を吟味して おり、売買の手を休めている」と言う。また、政府の成長戦略や米国の 税制改革など重要な政策発表を9月以降に控えていることから、「8月 いっぱいはボックス相場が続く」との見方を示した。

ドル・円相場が3営業日ぶりに1ドル=97円台を付けるなど円高基 調が嫌気され、きょうの日本株は小安く始まり、先物への売りが裁定解 消の動きを巻き込むと、日経平均は一時200円以上安くなった。今週末 には株価指数オプション8月限の特別清算値(SQ)算出があり、1 万4000円の節目に接近する中、先物への仕掛け的な売買も出やすかっ た。

ただ、午後に入り円高の動きに一服感が見られたことから輸出関連 株を中心に持ち直し、TOPIX、日経平均ともにプラス圏に浮上。大 引けにかけ堅調さを増すと、両指数はきょうの高値で終えた。立花証券 の平野憲一マーケットアナリストは、「為替の円安への動きをきっかけ に、ヘッジファンドが先物に買いを入れている」と指摘。SQを控え、 「売り方と買い方のせめぎ合いが繰り広げられており、先物の買いに勢 いがついている側面もある」と話していた。

そのほか、国家公務員共済年金が運用ポートフォリオのアロケーシ ョンを変更、株式などリスク資産の比率を高める方向で検討しているこ とが分かった、とロイター通信が午前に報じる材料もあった。

結局29業種上げる

東証1部33業種は不動産、その他製品、電気・ガス、保険、海運、 化学、食料品、建設、陸運、精密機器、輸送用機器など29業種が上昇。 午前終了段階では31業種が下げていただけに、午後の相場一変ぶりが顕 著だった。個別では、4-6月期の営業利益が5割以上の増益だったJ -オイルミルズ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投資判断を上 げた三菱食品が大幅高。2014年3月通期の営業利益を増額したKYBも 急騰した。

一方、鉱業、その他金融など4業種は安い。鉱業は、リビアの増産 観測などで前日のニューヨーク原油先物相場が0.4%安と続落してお り、収益改善期待が後退した。個別では、4-6月期の連結営業利益が 前年同期比で減益だったユナイテッドアローズ、三浦工業が急落。ソニ ーも安い。エンターテインメント事業の株式公開は同社の戦略とは相い れないとの見解を述べた返信書簡を、米ヘッジファンドのサードポイン トに送った。

東証1部の売買高は概算で22億6548万株、売買代金は1兆9407億円 で、代金は6月17、18日以来となる連日の2兆円割れ。値上がり銘柄数 は1130、値下がりは487。国内新興市場では、東証ジャスダック指数が 1%安の89.89と続落、マザーズ指数が0.5%安の752.29と反落した。

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