米SECのカンフル剤に-ゴールドマン元社員相手の裁判勝利

米証券取引委員会(SEC)はウォ ール街に責任を問うことを怠っていると長年批判されてきたが、ゴール ドマン・サックス・グループの元従業員ファブリス・トゥール氏を相手 取り起こした民事訴訟で勝訴したことで、新たなページをめくることに なる。

今回の勝訴は、SECを再活性化してより義務負担の重い和解を目 指し、必要なら訴訟に持ち込むとしているホワイトSEC委員長の公約 の重みが増した。また、議会で検討中の27%の予算増額への支持も高ま る可能性がある。

元SEC弁護士で現在はシュルマン・ロジャーズ・ガンダル・ポー ディ・アンド・エカーのパートナーを務めるジェイコブ・フレンケル氏 は「容易に解決できる裁判で争って議会の前で胸をたたくのと、注目を 浴びている裁判で勝訴することは同じではない」と述べ、「執行プログ ラムが批判を受けている機関にとっては非常に強力なカンフル剤だ」と 指摘した。

SECはエネルギー会社エンロンでの不正会計から信用危機時の前 例のない規模のウォール街の救済に至るまで十年にわたって評判を落と し、イメージ修復に苦慮している。判事や議員は2008年の金融危機後の ウォール街の金融機関に対するSECの監督を批判。調査官が金融機関 とご都合主義の和解をまとめて株主に痛手を負わせ、経営上層部に不正 行為の説明責任を問わなかったと指摘している。SECはリーマン・ブ ラザーズ・ホールディングスの経営破綻やアメリカン・インターナショ ナル・グループ(AIG)の救済につながった出来事に関連した訴訟は 起こしていない。

今回の勝訴はSECが一段と積極的になる前触れかもしれないが、 同委は依然、訴訟での交渉力の強化に難航している。4月に就任したホ ワイト委員長は先週、議会に対し、弁護士を採用するため追加の財源を 求めていることを明らかにした。

原題:Tourre Case Buoys SEC’s Credentials as Congress Weighs Funding(抜粋)

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