米国債、AAA債より安全と市場は評価-S&P格下げから2年

米格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)が米国の格付けを最上級から引き下げてから2 年が経過したが、米国の信用の質は「AAA」格付けの12カ国を上回る ペースの経済成長による後押しを受けている。

ブルームバーグの集計データによれば、米国の5年債と10年債の利 回り差(スプレッド)は格付けのより高い国々の国債よりも大きく、米 国がこれらの国を上回るペースで成長するとの見方を示唆している。米 国債のデフォルト(債務不履行)に備える保証コストは2009年以来最低 で、米国株の指標S&P500種株価指数は2日に過去最高値を更新する など、他の尺度も米経済の改善を反映する動きとなっている。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査では14年の米国内総 生産(GDP)は2.7%増と、G10諸国で最高の伸びが見込まれ、財政 赤字は08年以来最小の水準にあるだけに、米国の信用力が他国に見劣り するという考え方に投資家は否定的だ。S&Pのマネジングディレクタ ーは3月、同社の格下げに他の格付け会社も「追い付く」との見方を示 していたが、S&Pと同業の米ムーディーズ・インベスターズ・サービ スはその後、格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」から「ステーブ ル(安定的)」に引き上げている。

イートン・バンスの運用担当者、キャスリーン・ギャフニー氏は 「米国は先進国の景気回復をリードしている」と述べ、「実際に景気が 加速する可能性のある重要な転換点にある」と指摘した。

10年物米国債利回りは先週、2.60%と、5年債利回りを124ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)上回る水準で終了した。このスプ レッドは過去2年で最大。ブルームバーグの集計データによると、S& Pに「AAA」格付けを付与されている12カ国の平均スプレッドは97b p。14年の経済成長率が1.6%と予想されているドイツではスプレッド は100bp。

またクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の動きは、格付 けが最上級の先進国よりも米国の方が安全なことを示唆している。ブル ームバーグがまとめたCMAのデータによると、米国債を保証する CDSの保証料率(スプレッド)は約22bpと、09年以来の低水準で S&Pの格下げ時の55bpの半分以下。これに対し、ドイツは26bp、 オーストラリアは51bpとなっている。

原題:Treasuries Proving Safer Than AAA Two Years After S&P Downgrade(抜粋)

--取材協力:Sara Eisen. Editors: Philip Revzin, Robert Burgess

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