ドルが98円台前半へ下落、日本株下落で午後に円買い強まる

東京外国為替市場ではドルが対円で 1ドル=98円台前半へ下落した。前週末発表の米雇用統計が市場予想を 下回り、ドル買い機運が削がれた中、日本株の下落を背景にリスク回避 に伴う円買い圧力が強まった。

ドル・円相場は午前9時前後に98円80銭を付けた後、公表仲値が設 定される10時前に一時99円15銭までドル買いが進行。しかし、99円台は 定着せず、98円80銭前後でしばらくもみ合った後、午後2時半すぎから ドル売り・円買いが強まった。ドルは一時2営業日ぶり安値となる98 円33銭まで下落。4時5分現在は98円44銭前後となっている。

クレディ・アグリコル銀行外国為替部の斎藤裕司ディレクターは、 「米雇用統計はすでに消化した感があるが、夏休み前でドル・円の上値 が重い中、日本株も下落しており、テロへの警戒もあるので、下のスト ップ(損失を限定するためのドル売り・円買い注文)を付けにいった方 が早い」と指摘。米国の金融政策については「依然として9月を中心に 年内に緩和縮小を実施する可能性が高いとみている」と話した。

ユーロ・円相場も1ユーロ=131円台半ばから前半でもみ合ってい たが、午後には131円台を割り込み、一時130円54銭まで円買いが進ん だ。一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.32ドル台後半と前週末のド ル安値付近でもみ合う展開が続いた。

米雇用統計

2日発表された7月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数(事業 所調査、季節調整済み)が前月比16万2000人増加と、4カ月ぶりの低い 伸びとなった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予 想中央値は18万5000人増だった。前月は18万8000人増と、速報値の19 万5000人増から下方修正された。家計調査に基づく失業率は7.4%に低 下した。

前週末の海外市場では米雇用統計の結果を受け、ドル売りが強ま り、ドルは対円、対ユーロで統計発表前に付けていた7月25日以来の高 値(99円95銭、1.3190ドル)から反落した。

上田ハーロー外貨保証金事業部の吉松武志氏は、「9月の米QE (量的緩和)縮小期待が後退した感は否めず、本日もドル売りの影響が 残る可能性がある」と指摘。ただ、年内のQE縮小開始は既定路線との 見方に変化はないとも言い、この日発表される米供給管理協会 (ISM)非製造業景況指数が強い結果となれば、「金融政策の方向性 の違いから金利差拡大を意識したドル買い・円売りが徐々に強まる」可 能性もあるとの見方を示した。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、7月の ISM非製造業景況指数は53.1と前月の52.2から上昇するとみられてい る。

円がほぼ全面高

5日の東京株式相場は3営業日ぶりに反落。TOPIXは前週末 比11.43ポイント(1%)安の1184.74で引けた。

ブルームバーグ・データによると、円は主要16通貨中15通貨に対し て前週末終値比で上昇。一方、ドルはまちまちで、ニュージーランド (NZ)ドルに対しては上昇している。NZドルは中国が乳製品世界最 大手の同国のフォンテラ・コーポラティブ・グループからの粉ミルクの 輸入を停止したことを受け、一時、約1カ月ぶり安値を付けた。

米国務省はテロ攻撃に対する警戒態勢を続けるため、イスラム圏を 中心とする19の在外公館の閉鎖を10日まで延長する。同省は、国際テロ 組織アルカイダとその関連組織が中東や北アフリカ、東南アジアで攻撃 を計画しているとして、世界規模での渡航注意を発令。4日に22の在外 公館を一時閉鎖していた。

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