債券は上昇、雇用統計受けた米債高で買い-長期金利1週間ぶり低水準

債券相場は上昇。前週末の米国債相 場が雇用統計を受けて上昇した流れを引き継いだ。需給の良さを背景に 投資家から現物債に買いが入ったことが相場を押し上げ、長期金利は約 1週間ぶりの水準まで下げた。

東京先物市場で中心限月の9月物は前週末比20銭高の143円56銭で 取引を開始し、直後に143円78銭と日中取引ベースで7月24日以来の高 値を付けた。その後は143円70銭を挟んだもみ合いが続いて、結局は36 銭高の143円72銭で引けた。

みずほ証券の三浦哲也チーフ債券ストラテジストは、7月の米雇用 統計は景気回復期待派にとっては失望だったとし、「発表前にショート (売り建て)にしていたので、逆の内容が出て買い戻しが入った」と説 明した。JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは「米 雇用統計は市場予想に届かず、米金利の一段の上昇リスクが後退したこ とで国内債でも待ち切れずに買いが先行した」と話した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同2.5ベーシスポイント(bp)低い0.79%で始まった。しばら く0.78%で推移したが、午後2時半前後に0.775%と7月29日以来の低 水準を付けた。

JPモルガン証の山脇氏は、長期金利について、0.8%割れでの戻 り売りをいったん消化した公算が大きいとし、「来週にかけて0.7%台 半ば、今年度下期入りにかけては0.70%付近まで低下余地がある」との 見方を示した。

2年債利回り約3カ月ぶり低水準

2年物の331回債利回りは0.11%と、新発2年債利回りとしては5 月10日以来の低水準を記録した。5年物の113回債利回りは一時0.28% と7月25日以来の低水準を記録。その後は2bp低い0.285%で推移し た。20年物の145回債利回りは一時3.5bp低い1.69%と6月28日以来の水 準まで低下。30年物の39回債利回りは1.805%で始まり、午後は2.5bp低 い1.81%で取引された。

前週末の米国債相場は上昇した。7月の米雇用統計で雇用者の増加 幅が市場予想を下回ったことから、米金融当局が来月に緩和策縮小を決 定するとの見方が後退した。米10年債利回りは前日比11bp低下の2.60% 程度。7月の非農業部門雇用者数は前月比16万2000人増加した。ブルー ムバーグ調査のエコノミスト予想中央値は18万5000人増だった。

日本銀行が5日午前に実施した長期国債買い入れオペ3本(総 額7000億円)のうち、残存期間「1年超3年以下」と「3年超5年以 下」の応札倍率が低下し、国債市場で中短期ゾーンの売り圧力が弱まっ ていることが示された。一方、「10年超」は上昇した。

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