欧州債務危機の小康状態は終了も、イタリア元首相有罪の衝撃

イタリアのベルルスコーニ元首相の 脱税有罪判決を受けた連立政権の不安定化で、欧州債務危機の小康状態 が終わり景気回復の芽も摘まれる恐れが出てきた。

ベルルスコーニ氏率いる自由国民党は党首の下に結集しており、大 統領に恩赦を求め同党議員の大量辞職をちらつかせる可能性があり、そ の場合レッタ連立政権の崩壊につながりかねない。レッタ首相は議会で の支持が弱まれば、退陣に追い込まれる前に辞任する考えを同盟政党に 伝えていると、今月3日付のイタリア紙レプブリカは報じた。

自由国民のルチョ・マラン上院議員は2日、職務放棄の可能性につ いて「そうすると皆で決めた場合は、私にはその用意がある」と述べ た。

来月のドイツの議会選挙を前に欧州債務危機が小康状態にある中、 イタリア連立政権に亀裂が入ればレッタ首相による景気浮揚に向けた取 り組みは失速する恐れがある。根付き始めている欧州の景気回復は、ス ペイン政府を巻き込む汚職スキャンダルも重なり、政情不安に脅かされ ている。

スピロ・ソブリン・ストラテジーのマネジングディレクター、ニコ ラス・スピロ氏(ロンドン在勤)は4日付の顧客向けリポートで「ユー ロ圏では景気回復の兆しが見え始める中で、政治情勢が著しく悪化しつ つある」と指摘。「経済の観点から言えば、不安定な状況が最悪のタイ ミングで発生した」と述べた。

市場はこれまでのところ政治の動揺をはねのけ、ユーロ経済の回復 の兆しを基に取引している。ユーロ圏の製造業生産が2年ぶりに拡大 し、ドイツの失業者数が減少したことから、イタリアとスペインの国債 相場は3週連続で上昇した。ユーロは7月に対ドルで約1.6%上昇し、 8月2日は1ユーロ=1.3276ドルを付けた。

原題:Berlusconi Shockwaves Pose Threat to Euro-Crisis Lull (1) (抜粋)

--取材協力:Andrew Frye、Esteban Duarte、Tommaso Ebhardt. Editors: Alessandro Vitelli, Dick Schumacher

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