職場のいじめ、「見た目の良し悪し」が運命の分かれ目-研究

職場の「いじめっ子」たちが意識し ているかどうかは分からないが、彼らはいじめる相手をある基準に基づ いて選んでいる。それは「見た目」の良し悪しだ。

ヒューマン・パフォーマンス誌で最近発表された研究で、このよう な不幸な結論が導かれた。「職場での非生産的行動」と呼ばれるいじめ についての研究は、ミシガン州立大学のブレント・A・スコット教授と ノートルダム大学のティモシー・A・ジャッジ教授が率いた。

研究では100人余りの医療サービス従事者をサンプルとし、まず彼 らの写真を無関係な人に見せて外見的な魅力の度合いを評価してもら い、その後に職場でのいじめについて聞き取り調査をした。

結果は快いものではなかった。魅力的ではないと評価された被験者 は同僚からいじめられたことがあると回答した。「これまでの研究で は、いじめを引き起こすのはいじめる側の人間の性格だと考えられてい たが、それだけではなかった。いじめられる側にも特徴があることが分 かった」とジャッジ教授は説明。「その人の内面(性格)と外面(容 姿)の両方が、職場の同僚の態度を左右することが分かった」という。 つまり、見た目が良くない人や自信がない人は無意識にいじめっ子を引 き寄せてしまうということだ。

いじめと言えば高校生の愚行だと思う人が多いかもしれないが、最 近では職場のいじめが深刻な問題として注目されている。スコット、ジ ャッジ両教授によれば、嫌がらせや威嚇、非社交的あるいは非礼な行 動、社会的に相手を傷つける行為や職務妨害が「いじめ」とされる。

いじめに関する本を監修したジョー・グリム氏は昨年ブルームバー グ・ビジネスウィーク誌に、「威嚇や脅迫、仲間外れ」などのいじめが 「単に職場の日常に過ぎないと見なされている職場は多い」と語った。 キャリアビルダーの昨年の調査では、回答者の35%が職場でいじめられ たことがあると答えていた。

いじめは会社にとってもマイナスだ。2008年にギャラップが100万 人以上の勤労者を対象に実施した調査によると、従業員が会社を辞める 最も一般的な原因は「高圧的な上司」だった。グリム氏は「従業員が1 人辞めると、会社にはその人間の2年分の報酬に相当するコストがかか る。後任の候補者を呼び寄せて面接するための交通費、採用に絡む諸費 用、トレーニングの費用が生じる」と指摘した。

ジャッジ教授によれば、今回の研究の目的は啓発にある。「容姿が 就職や報酬、出世を左右することは多くの研究から分かっている。職場 の同僚の態度も容姿によって影響されることが、今回分かった」と同教 授は述べた。

原題:Office Bullies Pick on Their Unattractive Co-Workers(抜 粋)

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