米国株:続伸、予想下回る雇用増で緩和継続の観測

米株式相場は続伸。7月の米雇用者 数の伸びが市場予想を下回り、金融当局による緩和策の継続が示唆され たことが背景。S&P500種株価指数は下げを埋める展開となった。

アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は高 い。2008以来初となる配当金の支払いと最大10億ドルの自社株買いを発 表したことが好感された。リンクトインは通期売上高見通しの上方修正 を手掛かりに急伸。デルも上昇。創業者マイケル・デル氏は同社の株式 取得案に特別配当を盛り込むことで同社取締役会の特別委員会と合意し た。一方、シェブロンは下落。4-6月(第2四半期)としては4年ぶ りの大幅な減益決算を発表したことが響いた。

S&P500種株価指数は前日比0.2%高の1709.67と、取引終盤にプ ラスに転じ最高値を更新した。週間では1.1%上昇。ダウ工業株30種平 均は30.34ドル(0.2%)高の15658.36ドルで、こちらも最高値を更新。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ株式ストラ テジスト、ジョン・マンリー氏は電話取材で、「この数字は地球を揺る がすものではない」と指摘。「結果の良し悪しに関して議論の余地はあ る。数字はまあまあだった。当局の支援が当面は続くことを示唆してお り、それは悪いことではない」と述べた。

米労働省が発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比16万2000人増加した。これは4 カ月ぶりの低い伸び。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス トの予想中央値は18万5000人増だった。前月は18万8000人増と、速報値 の19万5000人増から下方修正された。家計調査に基づく失業率は7.4% に低下した。

「強さの確証」

この他、6月の米個人消費は予想と一致する伸びとなり、個人所得 も増加。6月の米製造業受注額は前月比で増加した。

セントルイス連銀のブラード総裁は、労働市場と経済が強さを増し ている確証を得た上で債券購入のペースを減速させるべきだと述べた。 同総裁は今週開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で債券 購入の継続を支持した。

S&P500種は前日に初めて1700台を突破した。米連邦公開市場委 員会(FOMC)は7月31日の声明で緩和策を維持する方針を示したの に続き、欧州中央銀行(ECB)は前日に政策金利を過去最低水準で据 え置いた。製造業活動の拡大を示すデータも追い風になった。

S&P500種の業種別10指数中、この日は7指数が上昇した。消費 関連や素材、テクノロジー株指数の上げが目立った。

AIGやデルが高い

AIGは2.7%高。米政府からの救済資金を昨年返済した同社は、 1株当たり10セントの四半期配当を実施すると発表。4-6月(第2四 半期)決算は前年同期比17%の増益だった。

リンクトインは11%急伸。4-6月(第2四半期)の売上高は59% 増の3億6370万ドルと、アナリスト予想平均の3億5430万ドルを上回っ た。

デルは5.6%高。マイケル・デル氏は同社の株式取得案に特別配当 を盛り込むことで同社取締役会の特別委員会と合意。同氏と米投資会社 シルバーレーク・マネジメントによるデル買収額は1株当たり13.75ド ルで、これに加え1株13セントの配当も支払う。

エネルギー株指数は0.6%安と、S&P500種の業種別指数で値下が り率トップ。シェブロンは1.2%下落した。4-6月(第2四半期)の 利益は市場予想を下回った。原油価格の下落や生産減少が響いた。

原題:U.S. Stocks Rise as Jobs Data Signal Fed Stimulus May Continue(抜粋)

--取材協力:Nick Taborek、Sofia Horta e Costa. Editor: Jeff Sutherland

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE