NY外為:ドル下落、米雇用伸び悩みで緩和縮小観測が後退

ニューヨーク外国為替市場ではドル が主要16通貨の過半数に対して下落。7月の米雇用者数の伸びが予想を 下回ったため、金融当局が資産購入のペースを近く減速させるとの思惑 が後退した。

労働省が発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比16万2000人増と、4カ月ぶりの 低い伸びにとどまった。連邦公開市場委員会(FOMC)は今週の会合 後、月850億ドルの債券購入を維持する方針をあらためて表明した。

野村ホールディングスの外国為替戦略グローバル責任者、イェン ス・ノルドビグ氏(ニューヨーク在勤)は「雇用の伸びが失望を誘い、 ドルが軟化した。経済が予想通りに推移していると金融当局が確信する には、第3四半期に成長がもう少し加速する必要がある」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するブルームバー グ米ドル指数は0.6%低下して1028.74。週間では4週間ぶりに上昇 し、0.6%高。

ドルは対ユーロで0.5%下げて1ユーロ=1.3276ドル。対円で は0.6%安い1ドル=98円94銭。円は対ユーロでほぼ変わらずの1ユー ロ=131円34銭。

雇用統計

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値で は雇用者数は18万5000人増だった。週労働時間は前月から減少、平均時 給は昨年10月以降で初めて前月比でマイナスとなった。

バークレイズの通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏(ニ ューヨーク在勤)は「市場は恐らくもっと強い数字を見込んで持ち高を 組んでいたため、やや失望した。市場の見方はデータによって決まるだ ろう。データは引き続き比較的強く、9月の緩和縮小観測はおおむね続 くと思う」と語った。

失業率は前月の7.6%から7.4%に低下した。ブルームバーグがまと めた調査の予想中央値は7.5%だった。

労働省のデータによると、年初から6月までの雇用者数は月平均 で20万1000人増となっている。2011年と12年の平均は17万9000人増。

FOMCは失業率が6.5%を上回り、インフレ率が2.5%以下にとど まると予想される限り、政策金利をゼロ近辺にとどめる方針を示してい る。連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は6月、失業率が 7%前後に低下しない限り、資産購入を2014年も続ける可能性があるこ とを示唆した。

「ドルは売り越しに」

ソシエテ・ジェネラルのシニア為替ストラテジスト、セバスチャ ン・ゲーリー氏(ニューヨーク在勤)は雇用統計について、「緩和縮小 の時期に関する見方を必ずしも変えるわけではないが、持ち高からみる と、切迫性は薄れている」と指摘。「市場はもはやドルを買い越してい ないと思う。恐らくわずかに売り越しになっており、それがユーロを押 し上げた」と述べた。

原題:Dollar Drops After U.S. Employment Gain Is Smallest in 4 Months(抜粋)

--取材協力:John Detrixhe. Editors: Kenneth Pringle, Dave Liedtka

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