コーエン氏SACに「死刑宣告」か-資産没収を狙い民事提訴も

ヘッジファンド運営会社SACキャ ピタル・アドバイザーズは先週、インサイダー取引に関連する証券詐欺 などの罪で起訴された。米司法当局がこれと並行し、マネーロンダリン グ(資金洗浄)をめぐってSACを民事でも提訴したことで、140億ド ル(約1兆3800億円)相当の同社の運用資産が、没収の対象となる可能 性が出てきた。

ニューヨークの元検察官で被告側の弁護士を務めるマイケル・バッ クナー氏は、SACの創業者で資産家のスティーブン・コーエン氏につ いて、「政府はスティーブを投獄することはできなかったが、彼の資金 に死刑宣告することを決意した」との見方を示した。

ニューヨーク市マンハッタンの連邦地検のプリート・バラーラ検事 正は、資金洗浄が立証された場合、同社の全資産の「あらゆる権利と権 原、権益」を没収することを目指している。検事正はSACの提訴と起 訴を発表した際、回収を望む正確な金額を示そうとしなかったが、今回 の民事提訴の根拠となる法律によると、資金洗浄活動との関係が特定可 能なあらゆる資産が没収される可能性がある。

資金洗浄関連の法律専門家によれば、犯罪で得た違法利益に加え て、そうした利益から派生する適正な利子を含む資金についても、裁判 所は過去に没収を認める判断を示してきた。バラーラ検事正はSACに おける犯罪行為が「数億ドルの違法利益」を生んだと主張している。

元連邦検事であるデューク大学法科大学院のサミュエル・ビュエル 教授は、ヘッジファンドの主要勘定のようなクリーンマネーに違法な資 金が混じる場合、SACで疑われるインサイダー取引の利益が、同社の 他の資金に関係することを司法当局は立証する必要があると指摘。「資 金の一部が汚れているという理由だけで、政府が全てを奪い去ることが 許されるわけではない」と話している。

原題:SAC Seen Avoiding Worst Case in Bid for Financial Death Penalty(抜粋)

--取材協力:Katherine Burton、Saijel Kishan. Editors: Patrick Oster, David E. Rovella

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