債券は下落、米債大幅安や国内株高を警戒-長期金利2週間ぶり高水準

債券相場は下落。前日の米国債相場 が経済指標の改善で大幅安となったことや国内株高を背景に売りが優勢 となり、長期金利は約2週間ぶり水準まで上昇した。半面、利回り上昇 時の投資家需要や日本銀行による長期国債買い入れオペが下支えした。

東京先物市場で中心限月の9月物は前日比16銭安の143円45銭で開 始。株高を受けて水準を大きく切り下げ、午前11時前には143円18銭と 日中取引ベースで7月17日以来の安値を付けた。午後に入ると下げ幅を 縮小し、結局は25銭安の143円36銭で引けた。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長 は、米経済指標の改善を受けた「米国債相場の下落で国内銀行が含み損 を抱えており、9月中間決算前に円債に益出しの売りを出しているもよ うだ」と述べた。パインブリッジ・インベストメンツの松川忠債券運用 部長は、目先の相場は米雇用統計次第だと指摘。「まだ見えない数字へ の恐怖だ。10年ゾーンが重いこともあり、日本時間にはディフェンシブ に対応しておくべきだ」と語った。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)高い0.805%で始まり、午前11時すぎに は0.825%と7月17日以来の水準に上昇。午後に入ると0.81%に上げ幅 を縮めた。5年物の113回債利回りは一時2.5bp高い0.315%と7月10日 以来の高水準を付けたが、午後1時すぎから0.305%で推移した。

超長期債も軟調。20年物の145回債利回りは1.5bp高い1.72%で始ま り、午後2時すぎからは1.71%。30年物の39回債利回りは1.5bp高 い1.83%で開始し、午後1時30分前後からは1.82%で取引された。

日銀国債買いオペ

三井住友アセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジストは、 好調な米経済指標が続いて米金利が上昇し、日本の長期金利も0.8%台 に乗せてきたと指摘。ただ、投資家の金利上昇時の需要は強いとし、 「0.8%前後のレンジを大きく抜けるには材料不足」とも話した。

日銀がこの日実施した長期国債買い入れオペ(総額5600億円)で、 残存期間「5年超10年以下」の応札倍率が低下し、国債市場で売り圧力 が弱まっていることが示された。一方、「1年以下」はやや上昇。市場 では落札金利は1年以下はやや高いが、おおむね実勢付近との見方が出 ていた。

東京株式相場は大幅続伸。TOPIXの終値は前日比32.78ポイン ト(2.8%)高の1196.17で高値引けした。円は対ドルで一時1ドル=99 円75銭と7月25日以来の水準までドル高・円安が進んだ。

1日の米国債相場は大幅下落。米10年国債利回りは前日比13bp上昇 の2.71%程度。30年債利回りは2年ぶりの高水準に上昇した。新規失業 保険申請件数が減少し、米供給管理協会(ISM)が発表した7月の製 造業景況指数は2カ月連続で上昇して2011年6月以来の高水準となり、 金融緩和策の縮小を後押しする材料になるとの見方が広がった。

今晩発表の米雇用統計について、ブルームバーグ・ニュースの調査 によると、7月の非農業部門雇用者数は18万5000人増となる見通し。7 月の失業率は7.5%と前月の7.6%から低下する予想となっている。

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