日本株3日続落、業績期待薄れる-TOPIXは1日来の安値

東京株式相場は、1カ月ぶりに3日 続落。為替が円高方向に振れた上、JFEホールディングスの通期業績 計画が市場予想に届かず、今後発表が本格化する企業決算への期待感が 後退した。輸送用機器や電機など時価総額上位の輸出関連株、銀行など 金融株、鉄鋼株を中心に幅広く売られ、東証1部33業種は全て安い。

TOPIXの終値は前日比35.26ポイント(2.9%)安の1167.06、 日経平均株価は432円95銭(3%)安の1万4129円98銭。TOPIXは 今月1日以来、日経平均は8日以来の安値水準となった。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「金融相場から業績相 場への移行が期待されていたが、輸出関連の決算は思ったほど良くなか った」と指摘。円高が進んだほか、業績相場入りが疑問視されたことで ポジション(持ち高)整理の売りが出ており、日本株は「日柄調整が必 要だ」と言う。

この日の下落率はTOPIX、日経平均ともに6月13日以来の大き さだった。日経平均は朝方、オプション7月限の特別清算値(SQ)で ある1万4410円を割り込んで開始。需給の節目をあっさり割り込んだこ とで下落基調が強まり、午後に決算を発表したJFEHDが急落する と、相場全般も一段安となった。

1ドル=98円台、WSJ報道

この日の東京外国為替市場では、米国の金融緩和が継続するとの観 測から、ドル・円相場は午後に1ドル=98円60銭台まで円高方向に振れ た。11日以来の円高・ドル安水準。米ウォールストリート・ジャーナル は、来週開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で、金利について のガイダンスが修正される可能性が高いと報じた。

円安による業績上振れ期待が後退する中、きのう午後の信越化学工 業に続いてきょうは、2014年3月期の経常利益計画がアナリストの事前 予想に届かなかったJFEHDが午後2時以降に急落。「良い決算は織 り込んでいて売られ、悪い決算も売られる。株価が5月23日のレベルを 上回るのは難しい」と、しんきんアセットマネジメントの山下智己主任 ファンドマネージャーは話していた。

東京証券取引所の集計によると、国内上場企業の四半期決算はきょ うが95社。来週30日は198社、31日には379社で発表のピーク日を迎え る。週ベースでも、来週が全体の約4割で最多になる。

コア30下げきつい、銀行売り

決算発表のラッシュを目前に控え、時価総額上位の大型株中心に売 り圧力が強まり、東証1部の時価総額・流動性上位30銘柄で構成される TOPIXコア30指数は3.2%安。ミッド400指数の2.6%安、スモール 指数の2%と比べ相対的に下落率が大きかった。

大型株の中でも、TOPIXの下落寄与度でトップとなった銀行の 下げが目立った。三菱UFJフィナンシャル・グループなど国内3メガ 銀行が国債の保有残高を大幅に減らしたことが分かった、と26日付の日 本経済新聞朝刊が報じる材料があった。みずほ投信の岡本氏は、「銀行 は債券トレーディング益で利益を稼いできたが、債券を売却した後にど う利益を稼ぐかかが見えない」としている。

もっとも、相場全体の短期過熱感は解消してきた。東証1部の騰落 レシオは前日時点で119%まで下がり、日経平均の25日移動平均線から の上方乖離(かいり)も3.5%まで低下した。きょうの下げで一段と低 下しており、野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ ストラテジストは、「テクニカル的な押し目はあったものの、日本株全 体の見方を変える必要はない」との見方を示していた。

東証業種別33指数の下落率上位は鉄鋼、保険、銀行、パルプ・ 紙、不動産、証券・商品先物取引、その他金融、ゴム製品、非鉄金属、 海運など。東証1部の売買高は概算で27億1432万株、売買代金は2 兆3712億円。値上がり銘柄数は126、値下がりは1597。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎