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デトロイト市、連邦破産法の適用を申請-米自治体で最大規模

かつて米自動車産業の中心地として 繁栄を謳歌(おうか)したデトロイト市は18日、連邦破産法9条の適用 を申請した。米自治体の破綻としては過去最大。数十年前から衰退の一 途をたどった同市は財政悪化により、債券保有者への支払いや公務員へ の給与・年金などの財源不足に陥った。

ミシガン州のスナイダー知事(共和)は破産申請を承認する書簡の 中で「デトロイト市の歴史における汚点だと多くの人がみるだろうこと は承知している」とした上で、「この決断をしなければ、同市の状況は 悪化する一方だ」と説明した。

破産法9条が適用されれば同市は債権者への一部支払いを停止でき るほか、多くの訴訟を当面免れる。さらに労働協約などの契約の解除を 判事に要請できる可能性がある。まずは同市に本当に支払い能力や他の 選択肢がないかなど、資産保全の妥当性が法廷で問われる見込み。

米国勢調査局のデータによると、ミシガン州最大の都市であるデト ロイト市の人口は約70万人。2010年から7%減った。家計所得の中央値 は2万8000ドル(約280万円)弱と、州全体の4万9000ドルを大きく下 回る。また11年時点の同市住民の貧困率は36%を超えている。米自治体 ではこれまで、アラバマ州ジェファーソン郡やカリフォルニア州のサン ベルナディーノ、ストックトン両市などが破産法9条の適用を申請して いる。

デトロイト市のオール緊急財政管理官は破産申請に先立ち、総 額110億ドル余りの債権を持つ債権者に対し、債権放棄と引き換えに20 億ドルの新証券を受け入れるよう求めた。オール氏によると、放棄を求 めた市の債務には約20億ドルの無担保債券や、数十億ドルの公務員の年 金・医療費などの関連が含まれる。

財政悪化

オール氏は18日、ビング市長と共に記者会見し、デトロイトの「財 政基盤が持続可能でない」ことは火を見るより明らかであり、先延ばし する時間的余裕はないと指摘。「デトロイトの財政は数十年かけ悪化 し、支払い不能に至った」とした上で、同市は「借り入れや年金の支給 遅延を続け、債務の支払い期限をずっと守らず、支払えない債務を180 億ドルまで膨らませた」と説明した。

同氏は来年の夏遅くから秋にかけて、破産処理を完了し9条適用か ら脱却したいとし、それまでの間、市の業務とサービスは通常通り続け られるだろうと述べた。

デトロイト市にはゼネラル・モーターズ(GM)の本社がある。同 市に関する著作があるスコット・マーテル氏は同市の破産申請前に電子 メールで、白人の住宅所有者がデトロイト郊外へ移り始めた1950年代に 始まった同市の衰退に米自動車メーカーの長年の人員削減が追い打ちを かけたと指摘。「税基盤が損なわれるとともに、市の基本的な行政サー ビスも悪化した」と解説した。

原題:Detroit Goes From Car Supremacy to Bankruptcy After Long Slide(抜粋)

--取材協力:Chris Christoff、David McLaughlin.

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