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三井造社長:川重との経営統合白紙化「深堀できなかった」

「川崎重工との経営統合に向けた協 議は10年、20年先を見据えたものだった。お互いの考えを述べている段 階だったので深堀りができなかった」と27日に三井造船の社長に就任し た田中孝雄氏は、白紙撤回された川重との統合協議について本音を漏ら した。

田中社長は28日、記者団に「規模を大きくするということは固定費 をある程度持てるということ。それは設備投資、研究費などだ」と経営 統合の意義を説明した。さらに「新事業をパートナーと共同で負担して ビジネスを大きくやっていきたいということだった」と付け加えた。

田中社長は、今後のM&A(企業の合併・吸収)の方針について、 「当社のビジネスをやっていく上でシナジー効果のあるものをやる。海 洋開発はその候補のひとつで、10年先ぐらいのビジネスだ」と強調し た。

三井造船は同日、2016年度売上高目標8500億円とする中期経営計画 を発表した。今後も造船部門は厳しい競争環境が続くとの見方から、非 造船のエンジニアリング部門売上高を現在の35%から45%に引き上げ中 核に据える。

営業利益目標は300億円、有利子負債は2000億円を目指す。今回の 中計は新経営体制に移行したことをきっかけに本日付で実行されるため 実質的には3年プラス9カ月が対象期間となる。

発表資料によると、現在好調な北米地域や新興国などでのプラント 関連事業や連結子会社の三井海洋開発が手がける海洋開発事業などの売 上高を拡大する。13年3月期連結実績との比較では売上高で47%増、営 業利益では25%増を目指す。

データサービス会社IHSの資料によると、三井造は12年の国内新 造船建造量で名村造船と並び117万総トンで国内4位。建造隻数で今治 造船、ジャパンマリンユナイテッドに次いで38隻で3位。

世界市場では、中国と韓国が建造量で日本を既に上回っているほ か、供給過剰の造船業界自体の需要低迷が続くなど厳しい状況にある。

--取材協力:山村敬一. Editors: 淡路毅, 杉本 等

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