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日本株連騰し1カ月ぶり高値、全業種上げ-内外統計堅調など

東京株式相場は大幅続伸し、約1カ 月ぶりの高値水準を回復した。良好な国内外の経済統計を受け景気に対 する見方が改善したほか、米国長期金利の低下でリスクマネー縮小への 過度の警戒も和らいだ。銀行やその他金融など金融株、不動産、倉庫・ 運輸株などを中心に東証1部33業種は全て高い。

TOPIXの終値は前日比35.01ポイント(3.2%)高の1133.84、 日経平均株価は463円77銭(3.5%)高の1万3677円32銭と、いずれも5 月31日以来の高値水準。

ビスタマックス・ファンド・アドバイザーズの藤原正邦代表取締役 は、米国の量的緩和縮小方針などを受けた投資家のリスク回避の動きが 「短期的には落ち着き、当面は心配する必要がなくなった」と指摘。海 外投資家の日本株に対する注目が高いだけに、「市場全体のリスクオン とリスクオフに一番反応しやすいマーケット」と話した。

米商務省が27日に発表した5月の個人消費支出(PCE)は、前月 比0.3%増と前月の0.3%減から改善。全米不動産業者協会による5月の 中古住宅販売成約指数は、前月比6.7%上昇し112.3と2006年12月以来の 高水準となり、市場予想の中央値(1%上昇)を上回った。

一方、経済産業省がきょうの取引開始前に発表した5月の鉱工業生 産指数は前月比2.0%上昇し、4カ月連続の上昇となった。エコノミス ト予想の中央値は0.2%の上昇。同省は、「緩やかな持ち直しの動きが 見られる」との基調判断を示した。

米出口戦略への過剰反応、最初のヤマ越す

景気の回復基調が維持される一方、5月に入り急ピッチで上昇して いた米長期金利が落ち着きを見せる中、米S&P500種株価指数の続伸 など前日の海外株堅調の流れを引き継ぎ、きょうの日本株は朝方から幅 広い業種に買いが先行。その後もアジア株が総じて堅調だったことから 日本株もじり高推移、日経平均は一時500円以上上げた。ドル・円相場 が1ドル=98円台後半と、前日の東京株式市場終了時の98円付近と比べ 円安方向で推移したことも支援した。

岡三証券投資戦略部の杉山賢也チーフストラテジストは、米量的緩 和縮小方針に対する過剰反応の最初のヤマは越え、「米長期金利が落ち 着いたことを株式市場も好感している」と言う。市場は混乱を一度通過 し、「次回からはより落ち着いた反応になる」との認識を示した。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は27日の講演で、「労働市場の状 況と経済成長のモメンタムが、過去数年間に見られたように連邦公開市 場委員会(FOMC)の見通しを下回った場合、資産購入はペースを速 めた形でより長期間継続されると見ている」と発言。政策金利の引き上 げは、「ずっと先になる可能性が非常に高い」と述べた。

東証33業種の上昇率上位は不動産、倉庫・運輸、その他金融、銀 行、その他製品、証券・商品先物取引、保険、医薬品、鉄鋼など。個別 では、中国の企業と提携し、液晶パネル工場を合弁で建設すると発表し たシャープが反発。そのほか、常陽銀行や東京都民銀行、第四銀行など 地銀株、水戸証券やいちよし証券、岩井コスモホールディングスなど中 堅証券株が上昇率上位に並んだ。

東証1部の売買高は概算で31億9097万株、売買代金は2兆6078億 円、値上がり銘柄数は1602、値下がりはわずかに82。国内新興市場で は、ジャスダック指数が3.4%高の86.83、東証マザーズ指数が5.8%高 の660.22とそれぞれ続伸。きのうまで買い気配を続けてきたジャスダッ ク新規上場3日目のリプロセルは、ようやく初値を形成し、初値上昇率 は5.6倍と06年12月上場のeBASE(6.4倍)以来の大きさだった。

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