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6月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円は全面安、米当局は緩和策を継続との観測で

27日のニューヨーク外国為替市場では円が主要16通貨すべてに対し て下落した。債券購入の縮小を開始できるほど米国の景気は強くないと の見解を米金融当局者らが示したことから、円はこれまでよりも国内緩 和策の影響を受けやすくなるとの見方が広がった。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、経済の成長ペースが金融当局 の予想を下回った場合は資産購入プログラムを延長する可能性があると 述べた。ユーロは対ドルで上昇。6月のユーロ圏景況感指数がエコノミ スト予想を上回る改善となったことが影響した。英ポンドは下落。1- 3月(第1四半期)の可処分所得が25年ぶりの大幅減少となったことが 嫌気された。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は「リスクセンチメント に回復が見られ、安全通貨としての円に対する需要が減退した」と述 べ、「米緩和策縮小は数日前に投資家が予想していたほど厳しいもので はなさそうだ」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.6%下げて1ドル =98円35銭。円は対ユーロでは0.8%下げて1ユーロ=128円23銭。ユー ロは対ドルで0.2%上昇して1ユーロ=1.3038ドル。

円は月初からドルに対して2.1%上昇した。四半期ベースではユー ロが1.7%上昇と主要通貨の中でも最も値上がりしている。一方、最も 下げがきつかったのはオーストラリア・ドルの11%安だった。年初来で はドルが最も値上がりしている。

緩和策縮小の見通し

チャプデレーンFX(ニューヨーク)のマネジングディレクター兼 外国為替責任者、ダグラス・ボースウィック氏は、「世界的に多くのリ ーダーが米金融当局の緩和策縮小は近日中に開始することはないとの議 論を交わしており、米当局もその意図を明確に示すことを望んでいる」 と指摘、「ここ数日でトレーダーは落ち着きを取り戻し、この先は円が 下落すると予測している」と続けた。

日本銀行は月間7兆円程度の国債を買い入れいており、2年以内に インフレ率2%を目指している。

欧州連合(EU)の欧州委員会が発表した6月のユーロ圏景況感指 数は91.3と、先月の89.5(改定値)を上回った。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト32人の予想中央値は90.4だった。統計発表 後にユーロは上昇した。

ポンドが下落

ポンドは対ドルで0.4%安。一時は3週ぶり安値に下落した。政府 統計局(ONS)が発表した第1四半期の国内総生産(GDP)確定値 (季節調整済み)は前期比0.3%増。5月23日公表の改定値と一致し た。家計の実質可処分所得は前期比1.7%減と、1987年以降で最もきつ い落ち込みとなった。

米銀が決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング (DTCC)へ提出したデータをブルームバーグがまとめたところによ ると、外為オプションの店頭取引は合計275億ドル。前日は388億ドルだ った。この日の総額のうち対円でのドルのオプションの出来高は60億ド ルで、シェアは22%と最大だった。

JPモルガン・チェースがまとめる主要7カ国(G7)通貨を基に 算出されるボラティリティ指数は11.43%。24日は11.96%と、2012年1 月以来の最高をつけた。

原題:Yen Weakens on Outlook for Fed to Maintain Stimulus; Pound Drops(抜粋)

◎米国株:S&P500種が3日続伸、1月以降最大の上げ-指標好感

米株式相場は3日続伸。S&P500種株価指数の3日間の上げは1 月以降で最大となった。経済指標が予想を上回ったことに加え、金融当 局者が緩和維持を示唆したため、買いが続いた。

S&P500種のセクター別では10業種のうち9業種が上昇。JPモ ルガン・チェースやシティグループなど金融株が高い。D.R.ホート ンやレナーが上げ、S&P住宅建設株指数も上昇した。タイム・ワーナ ー・ケーブルは大幅高。関係者によると、資産家ジョン・マローン氏は ケーブルテレビ(CATV)運営のチャーター・コミュニケーションズ がタイム・ワーナーを買収するシナリオを模索している。同氏率いるリ バティ・メディアはチャーターの大株主。

S&P500種株価指数は前日比0.6%高の1613.20で終了。ダウ工業 株30種平均は114.35ドル(0.8%)上げて15024.49ドルで終えた。米証 券取引所全体の出来高は約62億株と、3カ月平均を4.4%下回った。

GMGディフェンシブ・ベータ・ファンドの共同運用責任者で、ゲ ーリー・ゴールドバーグ・ファイナンシャル・サービシズの社長を務め るオリバー・パーシュ氏は電話インタビューで、「データは引き続き経 済が非常に緩やかなペースで成長し、雇用も非常にゆっくりしたペース で回復していることを示している。それは金融当局が今年、政策の軌道 を修正する確率が非常に低いことを意味し、先週の調整が感情的なもの で過剰反応だった可能性を一段と強めるものだ」と指摘した。

経済指標

5月の個人消費支出(PCE)は前月比0.3%増加。ブルームバー グがまとめたエコノミスト予想中央値と一致した。前月は0.3%減(速 報値は0.2%減)と、2009年9月以来で最大の減少率だった。個人所得 は前月比0.5%増加した。

5月の米中古住宅販売成約指数は前月比で上昇し、約6年ぶりの高 水準となった。先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、前週 比9000件減の34万6000件だった。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、経済の成長ペースが金融当局 の予想を下回った場合は資産購入プログラムを延長する可能性があると 述べた。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)理事は、経済成長を 維持できれば年内に資産購入を縮小する可能性があると述べ、その時期 は暦ではなく経済統計によって決まると指摘した。

前日にはリッチモンド連銀のラッカー総裁が「この先数年間は米国 の成長が低調に推移する」との見通しを示していた。

景気敏感株に買い

S&P500種のセクター別では金融株と通信サービス株の上げが目 立った。景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指 数は1.1%上昇。ヒューレット・パッカード(HP)は3.2%、ボーイン グは2.4%それぞれ上げた。

S&P住宅建設株指数は2.9%高となり、3日続伸。構成する11銘 柄のうち10銘柄が上げた。D.R.ホートンとレナーはともに3.8%上 昇。

調査会社トリムタブス・インベストメント・リサーチによると、米 国で登録されている債券の投資信託と上場投資信託(ETF)からの今 月の資金流出は24日時点で617億ドルと過去最高を記録した。

マックイーン・ボール・アンド・アソシエイツの最高投資責任者 (CIO)、ビル・シュルツ氏は「債券市場から流出した資金はどこか に向かう必要がある。マネー・マーケット・ファンド(MMF)のリタ ーンはないに等しく、債券の魅力は薄れている。そのため、米国株がこ の先、相対的に最も魅力的な資産となりそうだ」と話した。

原題:S&P 500 Has Best 3-Day Rally Since January on Economic Reports(抜粋)

◎米国債:続伸、緩和縮小見通しに市場は過剰反応と当局者が指摘

米国債相場は続伸。債券購入プログラムの縮小見通しについて市場 は過剰反応した可能性があると、金融当局者らが示したことから買いが 入った。先週から売りが続いたことで、利回りは2011年以来の高水準に 押し上げられていた。

10年債利回りはほぼ1週間ぶりの低水準を付けた。ニューヨーク連 銀のダドリー総裁は債券購入プログラム延長の可能性を示唆。またアト ランタ連銀のロックハート総裁は、政策金利の引き上げが予想よりも早 く実施されるとの見方を抑えようと努めた。この日の7年債入札(発行 額290億ドル)では、間接入札者の落札比率が約2年で最大となった。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デービッ ド・コード氏(ニューヨーク在勤)は「債券購入プログラムの縮小につ いて市場が実際見せた反応は、金融当局が意図したものと違ったよう だ」と指摘。また「利回りは2年ぶり高水準付近で推移している」と述 べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下の2.47%。一時2.46%と、21日以来の水準に下げ た。同年債(表面利率1.75%、2023年5月償還)価格は17/32上げて93 22/32。利回りは24日に2.66%と、11年8月以来の高水準を付けた。

既発7年債の利回りは7bp低下し1.89%。30年債利回りは5bp 下げて3.53%。

6月の相場

米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米 国債の出来高は9%減の4190億ドル。年初以降の平均は3220億ドル。

ブルームバーグ米国債指数によれば、米国債のリターンは今月に入 りマイナス1.8%。株式のMSCI世界指数は配当の再投資分を含めて 3%下落。

10年債利回りは先週、週間で40bp上昇と、03年のイラク戦争開始 以降で最大の上げとなった。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB) 議長は先週、景気が予想通りに回復した場合、年内にも量的緩和を縮小 させ始め、14年年央には終了する可能性があると述べた。

ロックハート総裁はこの日の講演で、たばこをやめようと努力する 喫煙者になぞらえて、「バーナンキ議長は禁煙パッチを柔軟に使おうと 話したのに対して、一部の市場関係者は議長が直ちに禁煙すると述べた かのように受け止めた」と説明した。

ダドリー総裁は、資産購入ペースの減速を決定したとしても刺激策 からの引き揚げを意味するわけではないとし、政策金利の引き上げは 「ずっと先になる可能性が非常に高い」と述べた。また米経済は金融当 局の予想からそれる可能性があると付け加えた。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「金融当局は政策金利が近く引き 上げられるとの市場の見方を多少修正しようとしている」と分析した。

7年債入札

この日の7年債入札では、最高落札利回りは1.932%。入札直前の 市場予想は1.942%だった。前回入札(5月30日)での最高落札利回り は1.496%。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.61倍。過去10回の入札の平 均は2.67倍。

海外の中銀を含む間接入札者の落札全体に占める割合は46.4% と、11年8月以来で最大。過去10回の入札の平均は37.8%。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者の割合は15.7%と、12年7月以降で最小。過去10回の平均 は19.4%。

原題:Treasuries Gain as Fed Officials Say Outlook Drew Overreaction(抜粋)

◎NY金:続落、米経済指標が予想上回る-引け後に一時1200ドル割れ

ニューヨーク金先物相場は4日続落。引け後には一時オンス当 り1200ドルを割り込み、2年10カ月ぶりの安値となった。米経済指標が 市場予想を上回ったことを背景に、金売りが続いた。

5月の米個人消費は増加したほか、中古住宅販売成約指数は約6年 ぶりの高水準に上昇。新規失業保険申請件数は減少した。金に裏付けさ れた上場取引型金融商品(ETP)としては世界最大の「SPDRゴー ルド・トラスト」を通じた投資家の金保有量は今年に入って28%減少 し、2009年2月以来の低水準となっている。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘ ッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「もはや 誰も金の保有を望んでいない」と指摘。「大量の手仕舞い売りで、下げ が続いている。米経済に関するニュースは支えになっていない」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は前日比1.5%安の1オンス=1211.60ドルで終了。引け後には一 時1196.10ドルと、2010年8月以来の安値をつけた。

原題:Gold Falls Below $1,200 to 34-Month Low on U.S. Economic Data(抜粋)

◎NY原油:4日続伸、1週間ぶり高値-米経済統計を好感

ニューヨーク原油先物相場は4日続伸。新規失業保険申請件数の 減少と個人消費支出の増加を受けて、1週間ぶりの高値で引けた。

労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数は前週か ら9000件減少して34万6000件にとどまった。商務省が発表した5月の個 人消費支出(PCE)は前月比0.3%増加した。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「原油 価格は景気の改善と需要拡大への期待に支えられている」と指摘。「良 好な経済データが出てくる限りは、原油は下がりにくい」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は前日 比1.55ドル(1.62%)高の1バレル=97.05ドルで終了。終値ベース で19日以来の高値となった。

原題:Crude Rises to One-Week High as U.S. Jobless Claims Decrease(抜粋)

◎欧州株:3日続伸、米経済指標を好感-アルカテルとドラックス高い

27日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数はここ 5週間で最長の3日続伸となった。米個人消費が5月に持ち直したこと が手掛かり。

フランスの通信機器メーカー、アルカテル・ルーセントは6.4%上 昇。モルガン・スタンレーが「買い」に相当する投資判断を維持した。 英発電会社ドラックス・グループは7.3%の大幅高。英政府が再生可能 エネルギーを対象とする補助金の詳細を明らかにしたことが買い材料。

ストックス欧州600指数は前日比0.7%高の286.42で終了。一時 は0.3%下げた。月初来では4.8%安と、月間ベースでは1年ぶりのマイ ナスとなっている。

BGL・BNPパリバの株式ストラテジスト、ギヨーム・デュシェ ーヌ氏(ルクセンブルク在勤)は電話インタビューで、「プラスの内容 の経済指標は、米経済が実際に回復局面にあることを裏付ける」と指 摘。「これから株式相場にとって最も重要なのは、経済との連関だ。流 動性に左右された相場は、経済に動かされる相場になりつつある。従っ て、経済面で明るいニュースはどれも好材料になる」と語った。

米商務省が発表した5月の個人消費支出(PCE)は前月比0.3% 増加。4月は0.3%減少だった。

この日の西欧市場では、18か国中15カ国で主要株価指数が上昇し た。

原題:European Stocks Climb After U.S. Data; Alcatel, Drax Group Rise(抜粋)

◎欧州債:軒並み上昇、破綻銀行の処理めぐる合意で-伊入札が順調

27日の欧州債市場ではユーロ圏諸国の国債が軒並み上昇した。欧 州連合(EU)財務相が破綻銀行の処理に関して合意に達したことを背 景に、当局は域内金融危機を克服できるとの信頼感が高まった。

イタリア政府がこの日実施した計50億ユーロの5年物と10年物 の入札で需要が増したことも、同国債の支援要因。スペイン10年債利 回りは1週間ぶり低水準に下がった。金融政策を緩和的にとどめるとの 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の発言を受け、同利回りは前日に 1月以来の水準まで低下していた。ドイツ国債は3日続伸。

INGバンクのシニア金利ストラテジスト、アレッサンドロ・ジア ンサンティ氏(アムステルダム在勤)は「破綻銀行の処理に関する合意 はプラスに受け止められるべきだ。ここ数週間にわたり懸念材料だった からだ」と指摘。さらに「緩和的な金融政策の継続を再確認させるEC B当局者からの発言で市場の懸念は和らいだ」と語った。

ロンドン時間午後4時55分現在、イタリア10年債利回りは前日比13 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し4.57%。前日は15b p下げ、7日以来の大幅低下となった。同国債(表面利率4.5%、2023 年5月償還)価格はこの日、1.025上げ99.855。

同年限のスペイン国債利回りは6bp低下の4.78%。一時は4.73% と、20日以来の低水準となった。前日は23bp低下した。

EU財務相理事会は7時間にわたる協議の末、27日未明に破綻銀行 の損失の民間債権者への分担と公的支援の規制に関するガイドラインで 折り合った。さらに国が支援に乗り出す条件を定めるとともに、ユーロ 圏の5000億ユーロ規模の恒久的な救済基金である欧州安定化メカニズム (ESM)の役割も明確にした。

ドイツ10年債利回りは前日比4bp低下の1.73%。前日も4bp下 げていた。

英国債相場は上昇。この日発表された国内総生産(GDP)統計 で、英経済が08年のピーク時から景気の谷底までに7.2%縮小したこと が示された。従来は6.3%縮小とされていた。

ロンドン時間午後4時37分現在、10年債利回りは4bp低下 の2.42%。21日以来の低水準となる2.39%まで下げる場面もあった。同 国債(表面利率1.75%、2022年9月償還)価格はこの日、0.29上 げ94.505。30年債利回りは3bp下げ3.57%。

原題:European Bonds Rise on Banking Accord, Italian Debt Sale Demand(抜粋) Gilts Climb as Pound Falls to Three-Week Low After U.K. GDP Data

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