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円ほぼ全面高、中国発の株安受け買い優勢-対ドルは97円半ば

東京外国為替市場では、円がほぼ全 面高。中国の景気減速懸念から続落している上海総合指数に追随する格 好で日本株も安くなる中、リスク回避の動きに伴う円買いが優勢となっ た。

午後3時26分現在の円は主要16通貨のうち14通貨に対して上昇。ド ル・円相場は1ドル=97円48銭前後で推移している。早朝には前日の米 株高・円安を引き継ぐ形で97円台後半から98円24銭までドル高・円安が 進んだが、午前の取引終盤から株価が失速すると、円買いが優勢となっ た。午後の取引終盤には一時97円36銭を付けた。

三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、相場の動きにつ いて、「円高・株安あるいは円安・株高という元の組み合わせに戻って いる」と指摘。また、「今週に入って上海株を起点とした動きが続いて いる。米国と中国が金融引き締め気味に動いており、中国株はまだ下落 するのではないか」と言う。

前日の上海総合指数は午後の取引で一段安となり、2009年1月以来 の安値を更新し、ドル・円が96円台後半を付ける背景となった。流動性 逼迫(ひっぱく)や短期金利の上昇で中国の景気がさらに減速するとの 懸念が広がったためだ。この日の株価指数は前日ほど下げの勢いはない ものの、続落の展開が続いている。

前日の欧米市場では、中国人民銀行(中央銀行)が複数の金融機関 に流動性支援を提供したことがウェブサイトで明らかになると、ドル・ 円が株価の上昇などを伴って円安に振れた。ドル・円は米国市場に入る と予想を上回る経済指標や株高を背景に98円台を付ける場面もあった。

この日の朝の相場は前日の米国市場の流れを受けて、ドル独歩高と なる場面も見られたものの、午後にかけては円が買われる展開となって いる。

ソフトバンク

前日の海外市場のドル・円に関しては、ソフトバンクによる米企業 買収もドルを支える要因との見方が出ていた。ユニオン・バンクトレー ダーの白井万雄氏(ロサンゼルス在勤)は、「ソフトバンクによるスプ リント買収案が承認を得て、それでドル・円は高値を付けて、98円近く まで買われた」と言う。

米携帯電話3位スプリント・ネクステルの発表によると、同社の株 主はソフトバンクによる216億ドル(約2兆1100億円)の買収提案を承 認。今回の株主決定により、8カ月に及ぶ買収劇は幕を下ろすことにな ったソフトバンクのこの日の株価は一時4.2%高の5660円を付けたもの の、結局は前日の終値を下回って引けた。

外為どっとコム総合研究所のジェルベズ久美子研究員は、「ソフト バンクのスプリント買収は昨年後半からずっと報じられていた材料」と 指摘。今回の承認でむしろ円売り・ドル買いの動きが「一服してもおか しくない」と述べていた。

ユニオン・バンクの白井氏もソフトバンクのスプリント買収が今後 のドル・円相場に与える影響について、「これが決まったからと言って 今すぐドルを買い始めるわけではないだろうし、ある程度はもうソフト バンクもリスクヘッジはされていると思うので、急激にそれのインパク トが出るとは思わない」と述べていた。

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