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オリックス宮内会長:市場の失望買わない規制改革の断行促す

オリックスの宮内義彦会長はブルー ムバーグ・ニュースとのインタビューで、安倍晋三首相による日本経済 再生の成否は抜本的な規制改革にかかっているとの認識を示した。アベ ノミクスの第3の矢である成長戦略の中で、特に日本の産業の生産性向 上につながる労働・雇用規制の大胆な緩和の断行を促した。

宮内氏は、まず金融緩和や財政出動により円安や株高の流れを作っ たアベノミクスを評価。ただ、政府が第3の矢で最終的に実効性を伴う 規制緩和策を打ち出すことができなければ、「これまで続いてきた市場 との蜜月関係」も終わりかねず、期待先行で株高などを支えてきた内外 の投資家から失望を買うことになると警鐘を鳴らした。

その上で、規制改革について「日本の労働力の大半を占めながら欧 米より低いサービス業など第3次産業の生産性を上げれば、効果は大き い」と強調。具体策として雇用制度改革を優先するよう訴えた。

日本のGDP(国内総生産)は2011年で7割以上を第3次産業が稼 ぎ出すが、労働生産性は米国の7割の水準にとどまっている。宮内氏は 例えば、勤続5年以上の非正規社員の正規雇用を促す制度が、かえって 企業に勤続5年前の雇用打ち切りを誘発、熟練労働者育成の阻害要因に なっているとして現行規制改善の必要性を指摘した。

CB転換で1500億円余力

インタビューは24日に行った。1996年から2006年まで政府の規制改 革に関する会議の議長を務めた経験を持つ宮内氏は、大胆な金融政策と 機動的な財政支出を伴うアベノミクスの第2の矢までについて「今のと ころ100点満点」と採点。安倍政権が国家戦略特区を創設して進めよう としている医療や教育分野での規制緩和にも期待を示した。

これまでのアベノミクスの効果について宮内氏は「インフレターゲ ットが実体経済を動かすことがある」と分析。同社も資産効果など恩恵 を受けているとの認識を示した。オリックスの株価は昨秋から今年5月 中旬にかけ一時2倍以上に上昇。こうした中、14年3月に償還期限を迎 える転換社債(CB)1500億円の株式への転換が進んだ。

オリックスの最高経営責任者(CEO)も務める宮内氏は、アベノ ミクス効果で同社の株主資本が拡充された面もあるとの認識を示した。 CB転換などで1500億円の余裕ができた資本金について、まず同社が経 営戦略として進めているアジアや中東の金融機関の買収など「成長に振 り向けたい」と強調。株主還元より成長を重視する姿勢を示した。

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