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クレジット:ソニー債保証料は高過ぎる-BNPとゴールドマン

ソニー債のリスク上昇を受けて、同 社債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を売るよ うゴールドマン・サックス・グループとBNPパリバが勧めている。ソ ニーは富豪のダニエル・ローブ氏が持ち掛けた映画・音楽事業のスピン オフ案を検討している。

ゲーム機「プレイステーション」や液晶テレビ「ブラビア」のメー カー、ソニーの社債をCDSで保証するコストは、ローブ氏の案が初め て報じられた前日の5月13日に比べ79ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇した。CMAによれば、ソニー債のCDSスプレッド は219bpと、2月28日以来の高水準。日本の社債のCDSスプレッド の指標は同期間に47bp上昇し121bpとなり、米社債は24bp上昇 の98bp。

ゴールドマンとBNPはいずれも、ソニー債の保証コストが高過ぎ るとみて、同CDSの売りで利益を得ることを勧めた。BNPは株式投 資家によるヘッジが保証コスト上昇の理由だと指摘している。ソニーは 今年度について16%増益を予想している。昨年度は円安と人員削減・資 産売却、映画「007スカイフォール」などのヒットが寄与し、4年ぶ りに黒字となっていた。

BNPパリバ証券の野川久芳ストラクチャードクレジットストラテ ジストは電話インタビューで、ソニー債CDSスプレッドについて「水 準的にはかなりワイドになっている」とし、指標よりも「1ポイントく らい上に行っている。そんなにプレミアムが付くのかという感じだ」と 話した。

CMAによると、ソニーは昨年に需要後退に見舞われ予想外の四半 期赤字を発表したことが響き、社債のCDSスプレッドは11月1日、過 去最高の488bpとなったが、その後に低下。ローブ氏の案が株価急上 昇を引き起こす前の今年5月13日には、昨年11月17日以来で最低の140 bpまで下がっていた。

ローブ氏はソニーが娯楽事業部門の新規株式公開(IPO)を実施 すれば不採算のエレクトロニクス事業に集中できると5月14日の書簡で 提案した。大和投資信託は安定的な収益源を失うことになるとして、娯 楽事業の切り離しに反対を唱えた。

ソニーの取締役会がローブ氏の案を検討することに同意した後、ロ ーブ氏はソニーの役員や助言役を務めるバンカーらとの協議を求めてい る。ローブ氏のヘッジファンド運用会社、サード・ポイントはソニー株 を買い増し、現在は7000万株を保有している。5月時点には6400万株だ った。今月17日付の平井一夫ソニー社長に宛てた書簡でローブ氏は、ソ ニーの取締役会に入り経営改革に参画する意欲もあらためて示した。

ソニーの広報担当、今田真実氏はCDSの動向についてコメントを 控えた。

ゴールドマンのクレジットストラテジスト、ケネス・ホー氏(香港 在勤)は18日付のリポートで、2013年3月期のソニーの営業利益とフリ ーキャッシュフロー(純現金収支)は「CDSのパフォーマンスの追い 風になるだろう」との見方を示した。

一方、野村ホールディングスは米金融当局が債券購入の縮小を開始 することへの信用市場の懸念が、短期的にソニー債のCDSスプレッド を上昇させる可能性があるとみる。

野村証券の魚本敏宏チーフ・クレジット・ストラテジストは「市場 全体がとてもワイド化しやすい中で、どれがワイド化しやすいかとなる と、材料としてファンダメンタルズが悪い銘柄というのは、候補の中に 入ってくる」と指摘。ソニーについて「ファンダメンタルズに関して は、私は立ち直りということではポジティブに評価していない会社だ」 と述べた。

原題:Goldman Says Sony Risk Jump Overdone Amid Loeb Bid: Japan Credit(抜粋)

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