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FRB次期議長、バーナンキ戦略修正困難-出口の道筋も既定か

米連邦準備制度理事会(FRB)が バーナンキ議長の下で打ち出している今年と来年以降の金融戦略を来年 就任する新議長が修正することは難しそうだ。

バーナンキ議長の指揮の下で、FRBは資産購入プログラムのペー スダウンと終了に必要な条件について明確な指針を設定。その結果、来 年就任する新議長の独自性は以前ほど重要とはならない見込みだ。

JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケ ル・フェロリ氏は「通常ならFRBの新議長は白紙の状態で就任し、思 い通りの政策を進められる。しかし、今回は誰が就任しようと、かなり がっちり固まった既定路線を引き継ぐことになるだろう」と指摘した。

バーナンキ議長は来年1月31日に2期目の任期を終える。議長自身 もホワイトハウスも任期満了で退任すると断言してはいないが、オバマ 大統領は先週のテレビインタビューで、議長が自らの意向よりも長く在 任していると述べた。

バーナンキ議長は連邦公開市場委員会(FOMC)の透明性改善と 民主的運営の向上を推進してきた。FOMCの討議で議長の役割にあま り重きを置かないようにしたことで、次期議長は路線変更が難しくなっ たと元FRB当局者で、現在はコーナーストーン・マクロのパートナー を務めるロベルト・ペルリ氏は指摘する。

同氏は今月19日付の顧客向けリポートで、「FOMCは新議長就任 後も現在の体制とほとんど変わらないだろう。新議長が異なる見解を持 つという理由だけでFOMCメンバーが政策のコミットメントを撤回す る可能性は低い」と分析している。

次期議長候補

コーン前FRB副議長はブルームバーグのワシントン支局でのイン タビューで、「現議長がFOMCで重点を置いた失業率の押し下げや経 済活動の強化、対話と透明性に関する方針について大枠で同意していな い人物を大統領が次期議長に指名するなら、かなりの驚きだろう」と述 べた。

バーナンキ議長の後任として有力候補と目される1人は、FRBの コミュニケーション戦略の立案を専門にするFOMC小委員会を率いる イエレンFRB副議長。ドイチェ・バンク・セキュリティーズの米国担 当チーフエコノミスト、ジョゼフ・ラボーニャ氏はイエレン副議長につ いて、政策立案に尽力してきただけにそれを継続したいと考える公算が 大きいと指摘。「イエレン氏の次期議長就任の可能性が高いが、誰が就 任しようと、継ぎ目のない移行になると思う」と語った。

ブルームバーグが6月19、20両日に実施したエコノミスト調査で は、イエレン氏の次期議長就任の確率は65%との見方が示された。財務 長官やニューヨーク連銀総裁として在任中にバーナンキ議長と緊密に協 力したティモシー・ガイトナー氏が次期議長に就任する確率は10%と、 2番目の有力候補と見られている。

ニューヨーク連銀の元エコノミストで現在はTDセキュリティーズ の金利・外国為替・商品調査担当グローバル責任者を務めるエリック・ グリーン氏は次期議長について、現行の政策路線の名残を引き継ぐこと になり「基本的には最初の年にやることは多くはない」と指摘。資産購 入が終了し政策金利の引き上げに着手する準備を整えた後に、FOMC は「金利引き締めという新たな態勢を明確に定義する機会を得る」と分 析した。

原題:Fed Monetary Course Difficult for a Bernanke Successor to Alter(抜粋)

--取材協力:Jeff Kearns.

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