6月21日の欧州マーケットサマリー:株は続落、ギリシャ不安が再燃
欧州の為替・株式・債券・商品相場 は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)
為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3137 1.3220 ドル/円 97.75 97.28 ユーロ/円 128.41 128.61 株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 280.40 -3.28 -1.2% 英FT100 6,116.17 -43.34 -.7% 独DAX 7,789.24 -139.24 -1.8% 仏CAC40 3,658.04 -40.89 -1.1% 債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .26% +.02 独国債10年物 1.73% +.06 英国債10年物 2.40% +.11 商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,295.25 +2.75 +.21% 原油 北海ブレント 100.38 -1.77 -1.73%
◎欧州株:4日続落-ギリシャ政局不安が再燃
欧州株式相場は下落。ギリシャ民主左派の連立政権離脱が嫌気され た。また米金融緩和策の今後を警戒する動きも影響した。ストックス欧 州600指数は4日続落し、週間ベースでは13カ月で最大の下げとなっ た。
ギリシャ・ナショナル銀行が大幅安。ギリシャの株式相場は昨年10 月以降で最大の下げとなった。ドイツのSAPも安い。同業の米オラク ルが示した四半期利益見通しが、アナリスト予想の下限だったことに反 応した。グループ・ユーロトンネルも安い。証券会社による投資判断引 き下げが嫌気された。
ストックス欧州600指数は前日比1.2%安の280.4で終了。週間で は3.7%下落し、これで5週続落となった。
メリテン・インベストメント・マネジメント(デュッセルドルフ) の欧州株アセットマネジャー、トビアス・ブリッチュ氏は「ギリシャ民 主左派の連立政権離脱は不透明感の改善にはプラスとならない」とし、 「ギリシャが昨年のように問題となることはないだろう。新たに選挙と なれば、それは問題は拡大し得る。また米当局が量的緩和を縮小した場 合の影響への懸念は、今後も続く見通しだ」と加えた。
この日の西欧市場では、取引が行われた16カ国中14カ国で主要株価 指数が下落した。
原題:Europe Stocks Drop for Fourth Day Amid Greek Government Dispute(抜粋)
◎欧州債:ドイツ債続落、緩和縮小を懸念-ギリシャ債が大幅下落
欧州債市場ではドイツ国債が続落。週間ベースでは5カ月で最大 の下落となった。世界の主要中央銀行が刺激策を縮小するとの懸念の 高まりを背景に、国債の需要が後退した。
ドイツ10年債利回りは2012年4月以来の高水準となった。ユーロ圏 各国の国債も今週は軒並み下げた。米連邦準備制度理事会(FRB)の バーナンキ議長が債券購入を2014年半ばまでに停止する可能性を示唆し たことが手掛かり。ギリシャ10年債利回りは11%台に乗せ、2カ月弱で 最高となった。同国の連立政権に参加する民主左派が政権離脱を表明し た。
コメルツ銀行の金利ストラテジスト、ミヒャエル・ライスター氏 (ロンドン在勤)は「ドイツ債だけでなく、世界的に各国国債への売り 圧力が続いている」とし、「緩和政策の解除懸念が引き続き債券相場に 重しであることを、このパターンは示唆しているようだ」と語った。
ロンドン時間午後4時42分現在、ドイツ10年債利回りは前日比7ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し1.73%。一時は1.74% と、昨年4月26日以来の最高に達した。前週末比では22bp上昇と、1 月4日終了週以来の大幅な上げとなった。同国債(表面利 率1.5%、2023年5月償還)価格はこの日、0.61下げ97.90。
ギリシャ10年債は3日続落し、利回りは63bp上昇の11.29%。一 時は11.64%まで上げ、4月29日以来の高水準を付けた。
英国債相場は続落。10年債利回りは1年3カ月ぶりの高さとなっ た。週間ベースでは2009年1月以来の大幅上昇。
ロンドン時間午後4時34分現在、同利回りは12bp上昇し2.42%。 これは昨年3月21日以来の高水準。前週末比では36bp上昇。同国債 (表面利率1.75%、2022年9月償還)価格はこの日、0.965下げ て94.54。
原題:German Bonds Decline as Debt Slump Deepens; Greek Yields Surge(抜粋) Gilt Yield Rises to 15-Month High on Fed Concern; Pound Falls (抜粋)