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ソフトバンク社長:スプリント買収完了に自信-世界一目指す

国内通信3位ソフトバンクの孫正義 社長は21日、都内で開いた株主総会で、米携帯電話3位スプリント・ネ クステルの買収について、「来月上旬に完了する」とあらためて語っ た。買収により大幅な経費削減が可能だとし、世界一の通信会社を目指 す考えを示した。

孫氏はスプリントをめぐる直近の動きとして、ソフトバンクが、買 収額を7.5%引き上げて約216億ドル(会社発表で約1兆8000億円)の案 を提示した一方で、買収で競っている米衛星放送のディッシュ・ネット ワークが18日までに対抗案を示せなかったと株主に説明。その上で「ス プリント買収で必要な米国の許認可は連邦通信委員会(FCC)を残す のみ」だと述べ、交渉決着に自信を示した。スプリントは25日の同社株 主総会でソフトバンク提案を承認する見通し。

スプリントに関して孫氏は、ユーザー数、営業利益が反転傾向を見 せている述べるとともに、買収によって購買面などで今後は4年間、毎 年約2000億円の経費削減が可能だと語った。

また、米無線通信会社クリアワイヤをめぐるスプリントとディッシ ュの買収合戦についても、スプリントが買収額を引き上げたことでクリ アワイヤ側がディッシュからスプリント支持へと方向転換したことを紹 介、「形勢が有利になってきた」との認識を示した。スプリントは既に クリアワイヤ株の過半数を握っており、ソフトバンクの米国戦略にとっ て重要な電波資産を保有している。

営業利益1兆円超へ

また孫社長は今期の営業利益が1兆円を超えるめどが立ったと説 明。国内でこれまでに達成したNTTとトヨタ自動車を大幅に上回る早 いペースだと述べた。また将来的に、利益、キャッシュフローなどあら ゆる面で「世界一になる」と表明した。

通信設備の増強などのために今期7800億円を見込む設備投資額 は、15年3月期が5800億円、16年3月期には4800億円まで圧縮される。 通信インフラの整備などが進むため、という。

エース経済研究所の安田秀樹アナリストは株主総会前の取材に対 し、今後の焦点はスプリントの立て直しだと指摘。日米の企業風土の違 いから、ソフトバンクが日本でボーダフォン日本法人などを買収し立て 直した手法が「通用するか分からない」と語った。

株主からは好意的な声が相次いだ。神奈川県に住む会社員の津久井 亮さん(23)は財務悪化について「成長につながっているので心配して いない」と述べた。下山隆さん(51)はスプリント買収について「成功 する確率は高い。絶好のタイミングだ」と話した。

--取材協力:Masahiro Watanabe. Editors: 中川寛之, 浅井秀樹

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