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PIMCOトータル・リターンの下げ目立つ-債券安に拍車

米連邦準備制度理事会(FRB)が 資産購入の縮小に着手する可能性を示唆したことから、世界的な債券安 に拍車が掛かる中、ビル・グロース氏が運用する2850億ドル(約28兆 円)規模の「PIMCOトータル・リターン・ファンド」を中心に人気 の債券投資信託が値下がりしている。

ブルームバーグの集計データによると、グロース氏の旗艦ファンド で世界最大の投信、PIMCOトータル・リターンは19日に1%下落。 年初来リターンはマイナス2.2%と、運用資産20億ドル以上の米国の同 種のファンド19本の中で最低となった。今年のリターンで最高は 「FPAニュー・インカム・ファンド」(運用資産48億ドル)のプラス 1%。プラスのリターンとなっているのは同ファンドを含め4本のみ。 トーマス・アテベリー氏が運用するFPAニュー・インカムも19日 は0.1%下げた。

米調査会社リッパーのアナリスト、ジェフ・トジョーネホジ氏は電 話インタビューで「投資家はFRBが債券を購入しなくなる世界の現実 に備える必要がある」と述べ、「グロース氏は債券市場が逆境に陥る可 能性を認めている」と指摘した。

バーナンキFRB議長が19日、連邦準備制度の100年の歴史でも最 大級に積極的な緩和策を年内に段階的に縮小し始める用意があると表明 したことから、債券と株式、商品が軒並み下落した。10年物米国債利回 りは20日に1年10カ月ぶりの高水準を付け、先月からの債券相場の急落 に拍車が掛かっている。

誤解

グロース氏やダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラッ ク氏ら債券ファンド運用者は、借り入れコストの上昇に耐えられるほど 米経済は強くないとの理由から、今は債券売りに動くには悪いタイミン グだと述べている。グロース氏は19日のブルームバーグテレビジョンの インタビューで、米国債を売却している投資家は当局の決定を左右する インフレの影響を見逃していると指摘した。

世界の債券ファンドが今月解約に見舞われているのは、バーナンキ 議長が5月22日の議会証言で、米国の雇用の見通しが持続的改善を示し た場合は今後数回の連邦公開市場委員会(FOMC)で債券購入を縮小 し始める可能性があると述べたことがきっかけ。

米調査会社EPFRグローバルによると、今月12日終了週の債券フ ァンドからの資金流出額は過去最大の145億ドル、その前の週は125億ド ルに上った。米モーニングスターによると、グロース氏のファンドから は5月に推定13億2000万ドルが引き揚げられた。グロース氏のコメント は得られないと、PIMCOの広報担当マーク・ポーターフィールド氏 は述べた。

原題:Gross’s Total Return Leads Bond Fund Losses as Fed Sparks Slump(抜粋)

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