コンテンツにスキップする

6月20日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル上昇、FRB議長発言でキャリートレードに損失

ニューヨーク外国為替市場ではドルが全面大幅高の展開。緩和縮小 が近づいていることを米金融当局が示唆したため、ボラティリティが1 年ぶりの高水準となり、キャリートレードで損失が発生した。

ドルは主要16通貨の大半に対して上昇した。ドイツ銀行のG10・ FXキャリー・バスケット指数は昨年10月以来の低水準となった。バー ナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が前日、景気が回復を続け れば年内に金融緩和の規模を縮小し始める可能性があると発言したこと が背景にある。対ドルでの主要31通貨のうちインド・ルピーは今月に入 って4.8%安と、最も下げがきつい。同国中央銀行はルピー防衛で市場 介入を実施したとみられている。

イートン・バンス・マネジメントのポートフォリオマネジャー(ボ ストン在勤)、エリック・スタイン氏は電話インタビューで、「市場は 『考えるのは後回しにしてまず行動する』モードにあるようで、ドルが 大幅高となり、キャリートレードの解消が起こっている」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで0.6%高の1ユ ーロ=1.3220ドルと、5月9日以来の大幅高となった。対円では0.9% 上昇して1ドル=97円28銭。円は対ユーロで0.3%安の1ユーロ=128 円61銭。

ドル指数

主要6通貨に対するドルの動きを示すインターコンチネンタル取引 所のドル指数は0.6%上昇して81.779と、6日以来の高水準。ブルーム バーグがエコノミストやストラテジストを対象に実施した調査による と、ドル指数は年末までに85.7に上昇すると予想されている。

JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティ指数 は11.51%と、2012年6月7日以来の高水準となった。過去1年の平均 は8.66%。

米10年債利回りは一時2.47%と、2011年8月以来の高水準に達し た。前日には豪10年債利回りを1.07ポイント下回り、利回り差は08年11 月以来の最小に近づいた。日本国債に対しては1.54ポイント上回り、11 年8月以降で最大に拡大した。

トロント・ドミニオン銀行のチーフ通貨ストラテジスト、ショー ン・オズボーン氏は「ごく最近のキャリートレードは手痛くやられてい る。新興市場や主要10カ国の高利回り通貨で運用するキャリートレード では、米国の金利が上昇すると資金調達コストが格段に上がる」と語っ た。

キャリートレード

ドイツ銀のキャリー指数は2012年に6.8%上昇した。日米およびユ ーロ圏の経済統計が弱く、中央銀行が低金利を維持し、成長促進のため に市場に資金を供給するとの見方が背景にあった。こうした状況が変わ りつつあり、ボラティリティが上昇、キャリートレードに悪影響を与え ている。キャリートレードは各地域での予想可能な金利に依存してい る。

ナショナル・オーストラリア銀行の為替ストラテジスト、ギャビ ン・フレンド氏(ロンドン在勤)は「量的緩和第3弾は来年の半ばで終 わる可能性が高いと今ではみられており、ドルがまず上昇した。市場は これを欧米から新興市場に流れた安い資金の終わりだとみている」と述 べた。

原題:Dollar Surges as Bernanke Sparks Carry Trade Plunge; Rupee Falls(抜粋)

◎米国株:S&P500種が11年以降で最大の下げ-緩和縮小を警戒

米株式相場は下落。S&P500種株価指数は2011年以来で最大の下 げとなった。米金融当局が刺激策の段階的縮小を示唆したほか、中国で の流動性逼迫(ひっぱく)の悪化で世界的に株価が下落。米国市場もこ の流れを引き継いだ。

S&P500種の業種別10指数は全て下落。特に消費関連、公益、エ ネルギーの下げが目立った。ニューモント・マイニングが安い。金相場 の大幅下落が材料視された。このほか、パルト・グループやD.R.ホ ートンなど住宅建設株も大きく値下がりした。

S&P500種株価指数は前日比2.5%安の1588.19。過去2日間の下 落率は3.9%となった。ダウ工業株30種平均は353.87ドル(2.3%)下げ て14758.32ドル。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントの投資担当チーフストラテジ スト、ジム・ポールセン氏は「動きが非常に激しいことから、様子見姿 勢が広がっている」とし、「買い手は出口に急いではいないが、落ちる ナイフを進んでつかもうともしていない」と続けた。

この日はMSCIオールカントリー世界指数が3.4%安と、下落率 は1年7カ月で最大。アジア株は4.1%下げ、欧州株も3%下落した。 中国金融市場では、指標となる短期金利が過去最高水準に上昇した。中 国人民銀行(中央銀行)が資金不足に対処するリバースレポ取引を手控 えていることが背景。

債券購入の縮小見通し

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、米経済が当 局の予測通りに改善した場合は来年半ばまでに債券購入を停止する可能 性があると述べた。議長は、連邦公開市場委員会(FOMC)の会合後 の記者会見で語った。これに反応し、S&P500種は前日1.4%下げてい た。

ブルームバーグがエコノミストを対象にまとめた調査によると、回 答者の44%が9月17-18日のFOMCで当局による資産購入が現在の月 間850億ドルから200億ドル減額され、650億ドルになると予想してい る。今月4-5日に同調査を実施した際、9月時点での縮小開始を予測 した回答者は27%だった。

量的緩和の縮小懸念を背景に、S&P500種は5月21日に付けた高 値から4.9%下落している。

この日の経済指標では、5月の米中古住宅販売は市場予想を上回る 伸びを示し、2009年11月以来の高水準となった。またフィラデルフィア 連銀が発表した6月の同地区製造業景況指数も上昇した。一方、先週の 米新規失業保険申請件数は前週比で増加。5月の米景気先行指数は伸び が市場予想に届かなかった。

「セーフティーネット」

ニューヨーク拠点のヘッジファンド、プラチナム・パートナーズの ウリ・ランデスマン社長は、市場は「バーナンキ議長が永遠にセーフテ ィーネットを用意してくれると感じているようだが、そうではない」と 指摘。「全ての資産クラスで、そのことをめぐり失望感が広がる時期が 来るだろう」とし、「今年下期は非常に変動の激しい相場になるだろ う」と続けた。

S&P500種の業種別指数では消費、公益、エネルギーの指数が大 きく下落。ニューモントは6.7%安の29.75ドル。

S&Pスーパーコンポジット住宅建設株価指数は7.1%安と、ここ 1年で最大の下げとなった。パルト・グループは9.1%安の18.87ドル と、S&P500種で値下がり率最大。D.R.ホートンは9.1%下げ て21.31ドル。

原題:S&P 500 Posts Biggest Drop Since November 2011 on Fed Concerns(抜粋)

◎米国債:10年債は1年10カ月ぶり高利回り、FOMCで世界債券安

米国債市場では10年債利回りが1年10カ月ぶり高水準に上昇した。 この日はドイツからニュージーランドに至るまで世界的な債券安となっ た。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長が前日、2014年の年 央に債券購入を終了する可能性を示したことが影響した。

高リスク資産が売られ、高利回り水準が投資妙味を押し上げると、 利回りは上げ幅を縮小した。前日の市場ではバーナンキ議長が記者会見 で「入手するデータがこの経済予測と大まかに一致すれば、年内に購入 ペースを緩めるのが適切だと委員会は現在のところ見込んでいる」と説 明すると、利回りは2011年以来で最も上昇した。ブルームバーグがまと めた調査によると、資産購入額は9月の会合で200億ドル縮小すると予 想されている。午後に実施されたインフレ連動債(TIPS)の入札は 需要が平均値を下回った。

CRTキャピタル・グループの国債ストラテジスト、イアン・リン ジェン氏は「バーナンキ議長の発言から緩和縮小が議題に上っているこ とが明らかになった」と指摘。「量的緩和の先行きを考慮して株式の買 いが大量に手じまわれたため、米国債の売り浴びせはわずかながらも抑 制された。しかしバーナンキ議長の発言の影響で、米国債市場の弱気セ ンチメントは当分続く可能性が高い」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.41%。一時は2.47%と、2011年8月8日以来の最 高を付けた。同年債(表面利率1.75%、2023年5月償還)価格はこの 日、17/32下げて94 6/32。

30年債利回りは3.51%と、2011年9月以来で初めて3.5%を上回っ た。一時3.55%に上昇した。

TIPS入札

米財務省が実施した30年物TIPS(発行額70億ドル、銘柄統合) の結果によると、最高落札利回りは1.420%と、2年ぶりの高い水準。

トレーダーのインフレ見通しの指標となる30年債と同年限TIPS の利回り差(ブレークイーブンレート)は2.099ポイントと、2012年5 月以来初めて2.1ポイントを下回った。10年物のブレークイーブンポイ ントは、1.97ポイントと2012年1月以来で最低だった。

財務省は25日に2年債(350億ドル)、26日には5年債(350億ド ル)、27日には7年債(290億ドル)の入札を実施する。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) で世界最大の投資信託を運用するビル・グロース氏は、10年債利回りは 上昇を維持できない可能性もあると指摘した。同氏は利回り2.4%とい うのは相場の重要な下値支持線だとし、この水準が長続きするとは考え られないと述べた。

資産購入額の減額見通し

ブルームバーグがエコノミストを対象にまとめた調査によると、回 答者の44%が9月17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で当局 による資産購入が現在の月間850億ドルから200億ドル減額され、650億 ドルになると予想している。

米金融当局は政府支援機関の住宅ローン担保証券を毎月400億ド ル、期間が長めの米財務省証券を毎月450億ドルのペースで引き続き追 加購入する。フェデラルファンド(FF)金利誘導目標は2008年12月以 降0%から0.25%のレンジで据え置かれている。

FOMCは会合後の声明で「FF金利のこの異例な低水準のレンジ は少なくとも、失業率が6.5%を上回り、向こう1-2年のインフレ率 予測値が、委員会の中長期的な目標である2%を0.5ポイントを超えて 上回らず、中長期におけるインフレ期待がしっかりと抑制される限り適 切になると現在想定している」とあらためて表明した。

FOMCは経済予測で今年の失業率予想を7.2-7.3%、2014年が 同6.5-6.8%と示した。

FF金利先物動向によると、政策金利が2014年10月までに少なくと も0.25ポイント引き上げられる可能性は39%と、18日時点の33%から上 昇した。

原題:U.S. Yields Climb to 22-Month High as Global Bonds Slide on Fed(抜粋)

◎NY金:2年9カ月ぶり安値-FRB議長発言が引き続き手掛かり

ニューヨーク金先物相場は大幅下落。2010年9月以来の安値となっ た。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が前日の記者会 見で、景気回復次第では緩和策を年内に縮小する可能性があるとの認識 を示したことが引き続き手掛かり。

同議長は、景気が当局の予想通りに回復を続ければ、年内に債券購 入の規模を縮小し始め、2014年半ばに終了させる可能性があると語っ た。ドルは主要6通貨に対して約1週間ぶりの高値となり、米10年債利 回りは22カ月ぶりの高水準をつけた。商品相場は全般に下落した。

サクソ・バンク(コペンハーゲン)の商品戦略責任者、オーレ・ハ ンセン氏は「市場は緩和縮小が実際に始まるまで待っているわけではな い」と指摘。「当局の緩和縮小や名目利回りの急上昇、ドルの堅調で金 はかなり圧迫されている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は前日比6.4%安の1オンス=1286.20ドルで終了。引け後の電子取 引では一時1275.60ドルと、2010年9月21日以来の安値をつけた。

原題:Gold, Silver Tumble to Lowest Since September ’10 on Fed Outlook(抜粋)

◎NY原油:7カ月ぶり大幅安、中国不安とFRB議長発言で

ニューヨーク原油先物相場は7カ月ぶりの大幅安。中国に成長減 速の兆しが出たことと、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長が年内に債券購入ペースを緩め始める可能性を示唆したことが響 いた。

中国の製造業活動を測る民間の購買担当者指数(PMI)は、活動 縮小ペースが速まっていることを示した。この日の中国金融市場では資 金が逼迫(ひっぱく)し、指標となる短期金利が過去最高に達した。バ ーナンキFRB議長は19日、年内に債券購入ペースの縮小を開始し、景 気動向次第では来年年央に終了する可能性があると示唆した。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の 市場調査ディレクター、アディソン・アームストロング氏は「中国の製 造業が下降線をたどっているのは明らかであり、資金逼迫は悪化しつつ ある」と指摘。「売り浴びせの最初のきっかけは前日のバーナンキ議長 の発言だ。中央銀行が流動性供給を続けるとの見方を根拠に商品相場が 堅調を維持していたことが、この反応から分かる」

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7月限は前日 比2.84ドル(2.89%)安の1バレル=95.40ドル。昨年11月7日以降で 最大の下げとなった。7月限はこの日が最終取引。事実上の中心限月と なった8月限は3.34ドル下げて95.14ドル。

原題:Crude Tumbles Most in Seven Months on Outlook From China and Fed(抜粋)

◎欧州株:1年半ぶり大幅安、米量的緩和縮小の公算で-鉱山株安い

欧州株式相場は下落し、指標のストックス欧州600指数は約1年半 ぶりの大幅安となった。米景気が当局の予想通りに回復を続ければ、来 年半ばに債券購入を停止する可能性があると、バーナンキ米連邦準備制 度理事会(FRB)議長が示唆したことが手掛かり。

英豪系リオ・ティントを中心に鉱山株が下げ、フランスのルノーな ど自動車銘柄も総じて安い。民間の購買担当者指数(PMI)で中国の 製造業活動の縮小が示されたことが売り材料。スイスの時計メーカー、 スウォッチ・グループは1年9カ月近くで最大の値下がり。同国の時計 輸出の減少が嫌気された。英仏海峡トンネル運営のグループ・ユーロト ンネルは12%安。欧州委員会がトンネル通行料の引き下げを求めると、 仏紙レゼコーが報じた。

ストックス欧州600指数は前日比3%安の283.68で終了。2011年11 月21日以降で最も下げた。バーナンキ議長が米景気に持続可能な改善が 見られれば金融緩和策の縮小は可能だと示唆した5月22日以降で は、8.7%下げている。米連邦公開市場委員会(FOMC)が19日示し た予測によれば、5月時点で7.6%だった米失業率は来年6.5%まで低下 するとみられる。

フランクフルト・トラスト・インベストメントのファンドマネジャ ー、ライムント・ザクシンガー氏は電子メールで、「失業率の見通しが 下方修正されたことは、量的緩和の終了が予想されていたよりも早まる 可能性を示唆した」と説明した。

20日の西欧市場では、アイスランドを除く17カ国で主要株価指数が 下落した。

原題:European Stocks Sink Most in 18 Months on Fed Stimulus Outlook(抜粋)

◎欧州債:軒並み下落、FRB議長発言で-周辺国も英独債も値下がり

欧州債市場では、スペインを中心にユーロ圏諸国の国債が下落。米 連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が債券購入を2014年半 ばまでに停止する可能性を示唆したことから、世界的に債券相場が下げ ている。

スペイン10年債利回りは11カ月ぶりの大幅上昇。40億ユーロ規模の 国債入札で応札倍率が前回入札時を下回った。イタリアとポルトガルの 国債も下げた。ドイツ10年債利回りは2月以来の水準に上昇。バーナン キ議長は19日、景気動向が当局の予測と一致すれば、月額850億ドルの 購入ペースを年内に「緩める」可能性があると語った。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)の 債券ストラテジスト、ハービンダー・シアン氏(ロンドン在勤)は「米 当局の言動を受けると、大半の資産クラスの価格がおかしいように見え る」とし、「ポルトガルなど高利回りの欧州資産が打撃を受けており、 イタリアとスペインも続いている」と語った。

ロンドン時間午後4時37分現在、スペイン10年債利回りは前日比33 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.87%。これは昨年 7月5日以来で最大の上げ。同国債(表面利率5.4%、2023年1月償 還)価格は2.61下げ104。

同年限のイタリア国債利回りは29bp上昇の4.55%。ポルトガル10 年債利回りは34bp上げ6.41%となった。

ドイツ10年債利回りは10bp上昇し1.66%。一時は1.68%と、2 月20日以来の最高に達した。2年債利回りは8bp上昇の0.24%。2月 4日以来の高水準となる0.25%まで上げる場面もあった。

英国債相場も大きく下げ、10年債利回りは約1年ぶりの高さとなっ た。ロンドン時間午後4時44分現在、同利回りは17bp上昇の2.30%。 一時は2.32%と、昨年3月27日以来の高水準を付けた。同国債(表面利 率1.75%、2022年9月償還)価格は1.335下げ95.48。

原題:Spain Leads Slump in European Bonds as Bernanke Signals QE Exit(抜粋) U.K. Bonds Slump as Demand Falls at Auction on Fed; Pound Rises(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE