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米国債:利回り2011年以来の大幅上昇、当局がリスク低下を指摘

19日の米国債は下落。10年債利回り は2011年以来の大幅上昇となった。バーナンキ連邦準備制度理事会 (FRB)議長が景気の下振れリスクは低下していると指摘し、2014年 に資産購入を終了する可能性もあると述べたことに反応した。

10年債利回りは1年3カ月ぶりの高水準に上昇。バーナンキ議長は 月間850億ドルの資産購入ペースを年末までに緩める可能性があると述 べた。さらに景気が予想通りに拡大した場合は、14年の年央あたりに終 了する可能性があることも明らかにした。金融政策当局者は今年の失業 率とインフレ率の見通しを引き下げた。

フェデレーテッド・インベスターズで100億ドル相当の資産運用に 携わるドナルド・エレンバーガー氏は「市場参加者はバーナンキ議長の 発言をタカ派的と受け止めている」と述べ、「インフレ低下については 一時的な影響を反映しているとして、重視しなかった」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは17ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇して2.35%。2011年10月以来で最大の上げ。利回りは一 時2.36%と、日中ベースでは2012年3月21日以来の高水準を付けた。同 年債(表面利率1.75%、2023年5月償還)価格は1 14/32安の94 22/32。

トロント・ドミニオン銀行のTDセキュリティーズの金利ストラテ ジスト、リチャード・ギルフーリー氏によると、10年債と30年債の利回 り差は10bp縮小して1.06ポイント。インフレは引き続き抑制されると の観測から、高利回りで償還期限が長い国債に買いが入った。

FOMC声明

18-19日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に記者会見 したバーナンキ議長は、「入手するデータがこの経済予測と大まかに一 致すれば、年内に購入ペースを緩めるのが適切だと委員会は現在のとこ ろ見込んでいる」と説明。「その後のデータもわれわれの現在の経済予 測と大まかに沿う状況が続けば、来年上期にかけて慎重にステップを踏 みながら購入ペースの減速を続け、年半ばごろに購入を終了させる」と 続けた。

FOMCはフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0%か ら0.25%のレンジで据え置くことを決定し、「FF金利のこの異例な低 水準のレンジは少なくとも、失業率が6.5%を上回り、向こう1-2年 のインフレ率予測値が、委員会の中長期的な目標である2%を0.5ポイ ントを超えて上回らず、中長期におけるインフレ期待がしっかりと抑制 される限り適切になると現在想定している」と繰り返した。

米金融当局は政府支援機関の住宅ローン担保証券を毎月400億ド ル、期間が長めの米財務省証券を毎月450億ドルのペースで引き続き追 加購入する。

年末の10年債利回り予想

10年債利回りは5月1日から前日までに55bpと大幅に上昇した。 金融当局が緩和策を縮小するとの見方が強まったことが背景にある。バ ーナンキ議長は5月22日、上下両院経済合同委員会で証言し、「引き続 き景気改善が見られ、その改善が持続的だと確信した場合、今後数回の 会合で債券購入のペース減速を決定することもあり得る」と述べた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト77人の予想中央値による と、年末の10年債利回りは2.35%となっている。5月時点の同様の調査 では2.2%だった。

またFOMCは経済予測で今年の失業率予想を7.2-7.3%、2014年 が同6.5-6.8%と示した。3月時点の予想では今年が7.3-7.5%、2014 年が6.7-7%だった。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) で世界最大の投資信託を運用するビル・グロース氏は、投資家はインフ レによる影響を見落としていると指摘し、バーナンキ議長はデフレを恐 れていると述べた。

原題:Treasury Yields Climb Most Since 2011 as Fed Says Risks Lower(抜粋)

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