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日本株上昇、素材や海運広く買い-円落ち着き、FOMC待ち

東京株式相場は上昇。為替の落ち着 きが買い安心感を誘い、鉄鋼など素材関連や輸送用機器など輸出関連、 運賃市況の回復期待も加わった海運株のほか、銀行、情報・通信といっ た内需関連株まで幅広い業種が高い。

ただ、量的緩和策の出口論をめぐり、米連邦公開市場委員会 (FOMC)会合の結果待ちの姿勢が市場参加者の間で強く、中国株が 下落した影響もあり、主要株価指数の上値は重かった。

TOPIXの終値は前日比20.17ポイント(1.9%)高の1106.57、 日経平均株価は237円94銭(1.8%)高の1万3245円22銭。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの中尾剛也シニア・イ ンベストメントマネジャーは、5月後半から荒れた相場展開が続いた が、「水準的な調整はおおむね一巡した」と見ている。「ここからは値 固めに入る」とし、為替の乱高下が収まってきたことで、きょうは 「PERやPBR、配当利回りといったバリュエーションで割安感があ る銘柄中心に買われた」と言う。

19日の東京外国為替市場では1ドル=95円前半から半ば、1ユーロ =127円台後半を中心に落ち着いて推移。きのうの東京株式市場終了時 は、円は対ドルで94円台後半、対ユーロで126円台半ばだった。対ユー ロでの円安進行については、ドイツの欧州経済研究センター(ZEW) が18日に発表した6月景況感指数の期待指数が38.5と、前月(36.4)か ら上昇したことも影響した。

海運に市況高、業界再編材料

こうした中、きょうの日本株市場では朝方から幅広い業種に買いが 先行。東証1部33業種は鉄鋼、海運、卸売、情報・通信、保険、非鉄金 属、銀行、その他製品、パルプ・紙、医薬品など32業種が上げた。上昇 率2位の海運株では、ばら積み船の国際運賃市況であるバルチック海運 指数が9連騰、昨年12月以来の高水準に戻しており、収益回復を見込む 買いから川崎汽船、日本郵船、商船三井の大手3社がそろって高い。コ ンテナ船運航の海外の業界大手3社が提携を発表し、海運運賃の安定化 期待が高まる材料もあった。

東証1部の売買代金上位では、三井住友フィナンシャルグループな ど大手銀行株、ソフトバンク、三井物産、JFEホールディングス、東 京海上ホールディングス、セブン&アイ・ホールディングス、 KDDI、コマツ、アステラス製薬なども上昇。三井住友Fに関して は、野村証券が18日付で目標株価を4300円から5100円に引き上げた。

半面、鉱業の1業種のみ下落。個別では、福島第1原子力発電所の 地下水で、トリチウムやストロンチウムが検出された東京電力が下げ、 ソニーやケネディクス、日立製作所、SBIホールディングス、アイフ ル、ダイキン工業、国際石油開発帝石も安かった。

米国では、前日に続ききょうもFOMCが開かれる。SMBC日興 証券株式調査部の西広市部長は、先月22日にバーナンキ連邦準備制度理 事会(FRB)議長が議会証言で、量的金融緩和第3弾(QE3)の縮 小を示唆したことをきっかけに世界のマーケットが動揺したことから、 同議長は今回のFOMCで「市場を落ち着かせる方向にもっていくので はないか、との期待が市場にはある」と指摘。ただ、結果が判明するま では「見極めたいとのムードが強い」としていた。

東証1部の売買高は概算で28億1046万株、売買代金は2兆1172億円 で、代金は3営業日ぶりに2兆円台を回復した。騰落銘柄数は上 昇1329、下落306。

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