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甘利再生相:市場にへつらうために政策打ってない

甘利明経済再生相は、株式相場の乱 高下など市場の不安定な動きに関し、市場にへつらうために政策を行っ ているわけではないと述べた。その上で、成長戦略などの実行を通じて 実体経済を好転させていく決意を示した。18日のブルームバーグ・ニュ ースのインタビューで語った。

甘利氏は最近の株価や為替などの動きについて「市場の動きはそれ 自身、もちろん大事だが、市場にへつらうために政策を打っているわけ ではなくて、政策の後、市場がついてくるという自信を持っていればい いと思う」と指摘した。

日銀の金融政策については2%の物価安定目標実現に向けて「具体 的な手立てをそろえたわけであり、後は日銀が主体的に判断してやって いくことだ。市場との対話をしっかりとり、日銀の考えていることがき ちんと市場に伝わっていくようにしていく努力をこれからもされればい い」と述べた。

大胆な金融政策などを掲げる第2次安倍晋三内閣の誕生後、日経平 均株価は一時、1万5000円台後半をつけた後、乱高下を開始。6月13日 には1万2445円38銭と日本銀行が異次元緩和を打ち出した4月4日の水 準(1万2634円54銭)をも割り込んだ。18日の終値はTOPIXが前日 比1.68ポイント(0.2%)高の1086.40、日経平均株価は25円84銭 (0.2%)安の1万3007円28銭。

甘利氏は日本の市場の在り方に関して「短期資金はいろんな思惑で 動く。より大事なことは中長期資金にとって魅力的なイノベーションの 場であることをしっかり届けることができるということが大事だ」と述 べ、中長期的な日本への投資を促していくため努力する考えを示した。

消費税

甘利氏は63歳。昨年9月の自民党総裁選で安倍陣営の選対本部長を 務めた。安倍総裁誕生後は党政調会長として政権復帰を見据えた政権公 約作りを担った。経済産業政策を自らの「ライフワーク」に掲げ、労 相、経産相、規制改革担当相などを歴任した。12月発足の第2次安倍内 閣では経済再生、経済財政などを担当。14日に閣議決定した成長戦略 「日本再興戦略」取りまとめ作業の中心となった。

国際社会が日本に求める政策課題については「G8(主要国首脳会 議)でも指摘されたように財政の健全化に対してきちんとしたプランを 作ってそれを推進せよ、というのが一番大きな注文だ」と指摘した。

政府は10月に2014年4月からの消費税増税を最終判断する。甘利氏 は「名目、実質、物価の状況、雇用とかいろんな指標がある。景気が間 違いなく好転して歩みつつあるということを総合的に判断するというこ とだ」と説明。特に国内総生産(GDP)については「1-3月期に加 えて4-6月期が出る。それから先のいろんな予測もしていくことだ」 と述べ、7-9月期以降の見通しも踏まえる考えを示した。

その上で、「環境が整っているのに上げないという選択肢はない。 政府がやるべきは環境が整うように全力を尽くすということだ」と述べ た。

法人税

成長戦略では企業の生産設備や事業の新陳代謝を促す枠組みを構築 して「思い切った投資減税で法人負担を軽減すること等によって積極姿 勢に転じた企業を大胆に支援していく」方針が明記されたが、経済界が 求める法人税の実効税率引き下げは盛り込まれなかった。

甘利氏は実効税率引き下げについては「体力的に余力が相当あれば 法人税全体を引き下げるということは大事なテーマだとは思う。体力と の相談でこれからの課題だ」と指摘した。設備投資減税などに取り組む 方が「費用対効果は高い」と述べ、当面は成長戦略に掲げた政策減税を 先行させたい考えを示した。

財務省のウエブサイトによると、日本の法人所得課税実効税率は復 興増税による上乗せ分を除いても35.64%と韓国(24.20%)などよりも 高い水準にある。

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