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FRB議長の緩和策縮小めぐる発言が裏目に-長期金利上昇

米連邦準備制度理事会(FRB)の バーナンキ議長は、月850億ドル(約8兆円)の債券購入プログラムの 縮小が過去最大級の緩和策の終了を意味するものではないとの見解を繰 り返してきた。だが投資家は議長を信じていないような行動を示してい る。

FRBが債券購入を縮小し始めるとの観測を背景に、10年物米国債 利回りは5月2日の1.63%から2.15%に上昇し、約1年2カ月ぶりの高 水準に達した。こうした金利上昇は借り入れコスト抑制と失業率押し下 げを目指すバーナンキ議長の取り組みを損なう。

バーナンキ議長は月間購入額の縮小が積極的な引き締め策の前触れ ではないと投資家を納得させるとともに、金利上昇が経済成長を妨げな いようにする必要があると、元FRB金融政策局課長のマイケル・ゲー ペン氏は指摘する。

現在はバークレイズの米国担当シニアエコノミストを務めるゲーペ ン氏は「縮小を話題にしようとしながら、他の出口戦略にどう適合する かを明確に説明しないのは火遊びだ」と指摘、「避けたいはずの時期尚 早な引き締めにつながる危険を冒す」と述べた。

FRBは6月19日まで2日間の日程で連邦公開市場委員会( FOMC)を開催し、声明を発表する。バーナンキ議長は声明発表後の 記者会見でFRBのメッセージを再調整する機会を得る。FOMCは経 済成長とインフレ、失業率、金利に関する見通しも公表する予定。

政策金利

投資家は債券購入縮小をめぐる当局者発言について、早ければ来年 にも利上げに踏み切る可能性が高まっているシグナルと解釈している。 フェデラルファンド(FF)金利先物のデータによると、2014年12月ま でに政策金利を現行の0-0.25%から少なくとも0.5%に引き上げる確 率は37%と見込まれている。2カ月前は約20%の確率だった。

これに対し、FOMC参加者の大多数は3月にFF金利誘導目標の 引き上げ時期を15年以降と予想していた。当局は08年12月以降、事実上 のゼロ金利政策を維持している。

ポトマック・リバー・キャピタルのマーク・スピンデル最高投資責 任者(CIO)は、債券購入を縮小した後も依然として「かなり緩和的 な政策が続く」ことを、バーナンキ議長は今月19日に強調する必要があ ると指摘。議長は金融政策を調整する際には「アクセルとブレーキには 違いがある」点を明確にしなければならないと付け加えた。

FRBの広報担当、ミシェル・スミス氏はコメントを控えた。

原題:Bernanke’s Tapering Talk Backfires Amid Surge in Bond Yields (1)(抜粋)

--取材協力:Aki Ito.

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