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日本株4日ぶり反発、米統計好感や急落反動-内需関連主導

東京株式相場は4日ぶりに反発。米 国の雇用や個人消費指標の改善が好感されたほか、前日に日本株がこと し2番目の下げを記録した反動も加わり、幅広い業種に見直しの買いが 入った。不動産や倉庫、電力、医薬品など内需関連が業種別の上昇率上 位を占めた。

TOPIXの終値は前日比12.28ポイント(1.2%)高の1056.45、 日経平均株価は241円14銭(1.9%)高の1万2686円52銭。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの角田成広シニアイン ベストメントマネジャーは、「アベノミクス不発による悪い円高を市場 は気に始めていたが、きのうの米雇用指標から判断すると、『強いド ル』の中でのスピード調整だったようだ」と指摘。日本株は、水準とし ては当面の安値を付けた可能性があるとの認識を示した。

米労働省によると、先週の新規失業保険申請件数は前週比1万2000 件減の33万4000件と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中 央値34万6000件より少なかった。第2四半期(4-6月)に入り成長は 減速しているが、企業は解雇を控えていることが確認された。

米商務省発表の5月の小売売上高は前月比0.6%増加。エコノミス トの予想中央値は前月比0.4%増だった。主要13項目のうち、8項目で 増え、自動車ディーラーは1.8%増と過去半年で最大の伸び。総合小売 店は0.5%増と、昨年8月以降で最大の増加だった。

野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテ ジストは、「長期金利の上昇は雇用や消費などの米景気に悪影響を及ぼ さなかった」と評価。FRBの政策スタンス変更の背中を押すほど強く もなく、「マーケットの安心感につながった」と言う。

25日線乖離は10%超

きのうの米S&P500種株価指数が1月以来の大幅高となったこと が好感され、この日はタイやフィリピンなどきのう急落したアジア株も そろって反発した。豪AMPキャピタル・インベスターズの投資戦略責 任者であるシェーン・オリバー氏は、きょうの日本株とアジア株は米国 株高に追随したと見ており、その根底にある「世界経済成長の構図は、 良好なままだ」と話していた。

日本株自体も前日にことし2番目の下げを記録、日経平均は25日移 動平均線からの下方乖離(かいり)が12%に達し、東証1部の値上が り・値下がり銘柄数の百分比を示す騰落レシオ(25日平均)は、71%ま で低下していたため、下げ過ぎの反動が出やすかった面もある。

「日本株はテクニカル面で売られ過ぎにあり、国内景気や企業業績 の回復を考慮すれば、ここから下には売り込みにくい」と、岡三オンラ イン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジスト。ただ、まだ病み上がり状況 で、「投資家心理は急激に改善したわけではない」とも指摘した。

一方、きょうの為替市場では円が対ドルでおおむね94円台後半か ら95円台前半で推移。きのうの東京株式市場終了時は94円32銭。急激な 円高の勢いは一服したが、先行き不透明感は残り、この日の日本株市場 では相対的に内需関連の上げが輸出関連よりも大きかった。

東証1部33業種は30業種が高く、下落は証券・商品先物取引、銀 行、保険の3業種。上昇率上位には不動産、倉庫・運輸、電気・ガス、 医薬品、金属製品、小売、陸運、建設などが入り、首位の不動産につい ては、株価下落によって大手不動産株に割安感が再び出てきたと野村証 券が指摘した。

東証1部の売買高は概算で37億6851万株、売買代金は3兆3155億 円。きょうの取引開始時は株価指数先物・オプション6月限の特別清算 値(SQ)算出で、ブルームバーグ・ニュースの試算によると、日経平 均型で1万2668円4銭と前日の日経平均終値を222円66銭上回った。 SQ算出に伴い、売買は増えた。上昇銘柄数は960、下落635。

--取材協力:Yoshiaki Nohara. Editor: 院去信太郎

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