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川重:三井造船との統合白紙、社長解任-株価は上昇

国内2位の重機メーカー、川崎重工 業は13日、長谷川聰社長を解任した。また三井造船との経営統合交渉を 打ち切った。同日付で社長には村山滋常務が昇格した。経営陣刷新で業 績改善につながるとの期待感から株価は上昇した。

川重の発表によれば、長谷川氏が三井造船との統合交渉を進めてい た。だが、統合した場合の相乗効果をめぐり取締役らから反対意見が出 ていた。

村山氏は都内で行われた記者会見で、「経営統合ありきの姿勢に強 い不信を覚えた」と説明。「コーポレートガバナンスの見地から見逃せ ない行動を繰り返した。大変悩んだが、ここに至ると業務執行体制の中 核を担わせることができず、次期取締役候補として不適格として本日苦 渋の決断をした」と語った。

長谷川氏は2009年6月に社長に就任。川重の発表資料によれば、同 氏のほか、高尾光俊副社長、広畑昌彦常務も解任された。

三井造は14日朝、川崎重が経営統合交渉を白紙に戻すと発表したこ とを受け、「川崎重との経営統合に関して機関決定した事実はない」と のコメントを発表した。

メリルリンチ日本証券の森貴宏アナリストは13日付英文メモで、 「取締役会が適切に機能していることが裏付けられた」と評価。「より 若く才能ある経営陣に移行したことで構造改革が実施され、業績改善に つながると期待」と述べた。

岩井コスモ証券の西川裕康シニアアナリストは「造船業界の先行き は厳しい。何年か先には造船案件そのものがなくなる可能性もある。今 回の2社統合が再編の起爆剤になるとみられていただけに残念」としな がらも「川崎重には負担が少なくなりプラス、一方、三井造に先行き不 透明感が強まるためマイナス」と述べた。

川崎重株は一時、前日比27円(8.8%)高の333円まで買われた。

--取材協力:鷺池秀樹, 沖本健四郎. Editors: 淡路毅, 小坂紀彦

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