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銅製錬各社、調達前倒しなど対策-世界2位鉱山で不可抗力宣言

産出量で世界2位のインドネシアの 銅鉱山が鉱石を契約通りに出荷できない不可抗力宣言(フォースマジュ ール)を出したことで、日本の銅製錬各社は他の契約先から前倒しで鉱 石を調達するなどの対策を進めている。

米フリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドは12 日、先月起きたグラスベルグ銅鉱山のトンネル崩落事故の影響で、不可 抗力宣言を顧客に対して通知した。操業は既に停止しているが、これに より出荷義務は免責される。日本の主な銅製錬メーカーも通知を受け取 った。

国内銅製錬最大手のパンパシフィック・カッパーの広報担当、東森 淳成氏によると、他の契約先から前倒しで鉱石を調達する方針。スポッ ト市場での購入も検討しているという。

同2位の住友金属鉱山の広報担当、高橋雅史氏はどの程度出荷停止 が続くか不透明だとして、代替調達については「今後状況を見ながら検 討する」と述べた。

2012年の日本のインドネシアからの銅鉱石の年間輸入量は全体の約 7%。約半分はグラスベルグ鉱山からという。日本鉱業協会の矢尾宏会 長(三菱マテリアル社長)は5月22日の定例記者会見で「操業停止が長 期にわたれば、影響は出てくると考えられる」と述べていた。

三菱マテリアルが60.5%を出資し、フリーポートなどとの合弁事業 であるインドネシアのグレシック銅製錬所は使用量の8割の鉱石をグラ スベルグ鉱山から調達している。

グレシック製錬所を操業するインドネシア・カパー・スメルティン グ社(ジャカルタ)の三木眞社長は12日、ブルームバーグ・ニュースと のインタビューで「当面は操業を継続できる」としながらも、さまざま なシナリオを検討していると述べた。インドネシアで銅鉱山を操業する ニューモントから銅鉱石の調達を前倒しで行うという。13年の生産は前 年比29%増の27万トンを計画。

グラスベルグ銅鉱山では5月14日に事故が発生し、28人の死者を出 した。1日当たり約1400トンの銅鉱石の供給が止まった状態が続いてい る。ブルームバーグ・データによると、世界全体の1日当たりの平均供 給量の約2.9%に相当する。

豪ファット・プロフェッツの資源アナリスト、デービッド・レノッ クス氏は「グラスベルグ鉱山が長期間操業を停止することに備えて市場 では銅の買いが活発になっている」と指摘する。ロンドン金属取引所 (LME)の銅価格(3カ月)は1トン=7100ドル。直近高値である5 日の7500ドルからは5%下落した。

--取材協力:Yoga Rusmana. Editors: 淡路毅, 浅井秀樹

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