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ロシアのLNG売り込み、日本の価格交渉力が過去最大増大

世界最大の液化天然ガス(LNG) 輸入国である日本にとって、1969年に購入を開始して以来、安価な調達 のための最大の交渉機会が到来している。鍵を握っているのはロシア だ。

ガスプロム、ロスネフチ、ノバテックは今後10年間で5000万トン以 上のLNG生産能力を増やす計画。これは、過去最高だった日本の2012 年度のLNG輸入量の58%に当たる。福島第一原発事故後、日本の原発 の大部分が停止している中で、代替燃料としてのLNG輸入が増えてい る。

仮にロシアが計画する全てのLNGプラントは建設しないとして も、日本は2017年に国際石油開発帝石が進めるオーストラリアのイクシ ス・プロジェクトからLNG輸入を開始する。同時期に米国やカナダの シェール(頁岩層)ガスの輸入も始まる見込み。さらに18年にはモザン ビークからも輸入が始まる。日本、韓国、中国がLNG輸入の上位3カ 国。

米リサーチ会社ベンテック・エナジーによると、供給の増加は買い 手の価格交渉力を増す。同社のアナリスト、ハビエー・ディアス氏は電 子メールで、LNG供給の増加により「日本の新契約や、既存契約の再 交渉の際の交渉力が増すことになろう」と述べた。

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)の 集計したデータによると、世界のLNG生産力は25年までに現在の約3 億トンから4億5000万トンに増加する見通し。BNEFのアナリスト、 チャールズ・ブランチャード氏は全世界の増加量のうち米国で約30%に 当たる約5000万トンの生産力が増える可能性があると指摘した。

一方で需要も増える見込みだ。ウッド・マッケンジーの4月のリポ ートによると、LNG需要は25年までに4億4000万トンに達する見通 し。多くの開発プロジェクトが稼働を開始する18年から22年まで、買い 手優位になると予想した。

原題:Russia’s LNG Rush Gives Japan Strongest Bargaining Chip: Energy(抜粋)

--取材協力:鈴木偉知郎、Anna Shiryaevskaya.

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