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日本株ことし2番目の下げ、円高加速嫌気し3日続落-全面安

東京株式相場は先物主導で大幅に3 日続落、TOPIX、日経平均株価ともにことし2番目の下げを記録し た。為替の急激な円高進行を受け、企業業績の先行き不安が強まり、自 動車や機械など輸出関連、化学など素材関連、金融、情報・通信株を中 心に東証1部33業種は全て安い。

TOPIXの終値は前日比52.37ポイント(4.8%)安の1044.17、 日経平均株価は843円94銭(6.4%)安の1万2445円38銭。下落率は、こ とし最大だった5月23日(TOPIX6.9%、日経平均7.3%)に次ぐ水 準。

TOPIXと日経平均は7日に付けた直近安値を割り込むと同時 に、黒田東彦総裁の下で初めてとなる日本銀行の「異次元緩和」を好感 した4月4日終値も割り込んだ。5月22日に付けた終値での年初来高値 (1万5627円)からの下落率は20%を超え、調整色を一層強めている。

しんきんアセットマネジメント投信の山下智己主任ファンドマネー ジャーは、「為替がさらに円高になるのではないかという不安がある。 米国金利の上昇から、全てが負の要因に振れている」と指摘。日本株に ついては「好材料がなく、買い過ぎた投資家たちのしこりが大きいた め、投げが出ている」と見ていた。

きょうの東京外国為替市場では円高が加速し、ドル・円相場は一時 1ドル=94円台前半と4月4日以来の円高水準となった。7日高値の94 円99銭を4日ぶりに上抜けし、円高警戒が一段と強まってきた。「これ までの『円売り・日本株買い』など世界的に積み上がってきた緩和マネ ーが逆流する前に、ポジション(持ち高)を巻き戻そうという動きが出 ている」と、丸三証券の牛尾貴投資情報部長は言う。

売りが売り呼ぶ

きのうの米国株は、米ダウ工業株30種平均がことし初の3日続落と なった。経済が力強さを増し、当局が債券購入を縮小させるとの根強い 観測が背景。一方、きょうは日本株だけでなく、タイやフィリピンなど アジア株市場でも昨年秋以降の上昇率上位国が軒並み急落した。

豪AMPキャピタル・インベスターズの資産配分責任者、ネーダ・ ナイエミ氏は「売りが売りを呼んで雪だるまのようになっている。金利 上昇を嫌気し、世界的にリスク資産に売りが出ている」と指摘。中で も、日本については「短期的に泡立っていた部分をなくす必要がある」 との認識を示した。米10年債利回りはきのう2.23%へ上昇するなど、5 月以降は上昇基調となっている。

きょうの日経平均は一時873円安の1万2415円まであり、7日に付 けた日中安値1万2548円を4営業日ぶりに下回った。シカゴ先物市場 (CME)の円建て日経平均先物6月物は6日に1万2290円の安値を付 けた経緯があり、「シカゴで付けた値段はその後に大阪でも付けにいく パターンが多い」と、東洋証券デリバティブ・ディーリング室の中川祐 治室長は警戒していた。

割安感指摘も

もっとも、大幅な株価調整で株価の割安感を指摘する声も増えてい る。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「円高傾向 にはあるものの、1ドル=95円の為替前提で日経平均1万3000円水準は 株価収益率(PER)14倍に当たり、業績面から割高感はない」と分 析。過度なリスクオフにならない限り、「ここから下値は大きくないだ ろう」とみていた。

東証1部の売買高は概算で32億6458万株、売買代金は同2兆6936億 円。売買代金は引き続き低調で、4日連続の3兆円割れ。値上がり銘柄 数は90、値下がりは1603と全体の94%が安い。33業種の下落率上位はそ の他金融、情報・通信、証券・商品先物取引、金属製品、食料品、小 売、機械、化学、非鉄金属、ガラス・土石製品など。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎

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