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世銀:13年世界成長見通しを下方修正-中国は減速、欧州後退

世界銀行は2013年の世界経済見通し を下方修正した。中国やブラジルなど新興・途上国の予想以上の景気減 速や、予算削減と投資家心理の落ち込みで欧州の景気後退が深刻化した ことに対応した。

世銀は12日公表した報告書で、今年の世界経済成長率を2.2%と予 想。1月時点の予想の2.4%から引き下げた。12年は2.3%成長だった。 新興・途上国の成長率予想を引き下げ、ユーロ圏についてはマイナ ス0.6%成長になると予測。一方で財政・金融面での景気刺激策に支え られている米国と日本の成長率見通しを上方修正した。

年2回公表の同報告書で世銀は「今年これまでの確かなデータから は、世界経済がゆっくりと立ち直りつつあることが示されている」と指 摘。「しかし、回復はおぼつかない足取りで、まだら模様だ」との見解 を示した。

世銀は、欧州の政策当局者による債務危機の収拾努力によって世界 の成長と金融市場の安定に対する主なリスクは緩和されてきたものの、 商品価格の下落や米国など先進国の前例のない金融刺激策の巻き戻しに よる影響などを含む比較的小さな脅威がここに来て見られると指摘し た。金融緩和策の解除観測を受けてここ数週間でインドやタイの通貨が 下落し、メキシコの債券利回りは上昇している。

報告書は緩和策の解除について、中長期的な影響をもたらす可能性 があり、新興・途上国は先進国よりも金利が大きく上昇し、投資や成長 が鈍化すると分析した。

世銀は来年の世界成長率を3%と予想した。1月時点の予想 は3.1%成長だった。今年の米国の成長率は2%(1月時点の予想 の1.9%)、日本は1.4%(同0.8%)からそれぞれ引き上げた。ユーロ 圏は1月時点のマイナス0.1%から下方修正した。

新興・途上国

新興・途上国全体では5.1%成長と、1月時点の予測の5.5%から引 き下げた。中国の成長率は7.7%(同8.4%)、インドは5.7% (同6.1%)、ブラジルは2.9%(同3.4%)にそれぞれ下方修正した。

世界銀行のチーフエコノミスト、カウシク・バス氏は12日に記者団 に対し、中国の景気減速は予想されていたものの「若干それが早く起き たことは意外だった」と述べ、「中国がこれまで10%成長を遂げて世界 の多くがそれにけん引されていたことを考えると、確かに心配だ」と指 摘。サハラ砂漠以南のアフリカなど中国からの投資の恩恵を受けていた 地域では特に懸念されると語った。

バス氏はその上で、欧州や日本の成長が上向けば、中国の景気減速 の影響は中和され得るとも述べた。日本の金融・財政刺激策について は、一部の国の通貨を対円で上昇させたものの、日本にとって適切な政 策だと発言。日本の輸出増加が、部品を同国に供給するタイやフィリピ ンなどの国に恩恵をもたらす可能性があると語った。

報告書は「15年まで力強い成長を維持するには、日本は生産性向上 を目指す一連の政策変更を実行する必要がある」と分析した。

原題:World Bank Cuts Global Outlook as China Slows, Europe Contracts(抜粋)

--取材協力:Catarina Saraiva.

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