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NY外為:ドル指数が低下、米当局の刺激縮小観測が後退

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ニューヨーク外国為替市場ではドル 指数がほぼ4カ月ぶり低水準。米金融当局は債券購入を減速させたとし ても、政策金利は引き上げないとの観測が背景にある。

円は対ドルで上昇。日経平均株価が弱気相場入りし、比較的リスク が少ない資産の需要が高まった。過去3日間の上げは2010年以降で最 大。5月の米小売売上高は市場予想を上回る伸びとなったが、ドルは下 落した。ユーロは対ドルで4日続伸。欧州中央銀行(ECB)のメルシ ュ理事は、マイナス金利の導入について明確な発言を避けた。

チャプデレーンFX(ニューヨーク)のマネジングディレクター兼 外国為替責任者、ダグラス・ボースウィック氏は「6月初めの市場は ECBの利下げや米当局の緩和縮小を見込んで先走った面があった」と 指摘した。

ニューヨーク時間午後5時2分現在、円は対ドルで前日比0.7%高 の1ドル=95円37銭。一時は終値ベースで見た場合の4月3日以来の高 値を付ける場面があった。過去3日間の上げは3.5%と、2010年5月以 来の大幅高となる。対ユーロでは0.4%高の1ユーロ=127円56銭。ユー ロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.3375ドル。一時は2月13日以来の 高値を付ける場面もあった。

ドル指数低下

主要6通貨に対するドルの動きを示すインターコンチネンタル取引 所のドル指数は0.3%下げて80.674。一時2月19日以来の低水準を付け た。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、米金融当局 は市場の利上げ期待を後退させる可能性があると報じた。これを受け、 ドル指数は下げを拡大した。この日は小売売上高を受けて一時上昇する 場面もあった。5月の小売売上高(速報値)は、季節調整済みで前月 比0.6%増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想の中央値は前月比0.4%増加だった。前月は0.1%増。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は今月18-19日に会合を開く。

日経平均株価の終値は前日比6.4%安の1万2445円38銭となった。 一時は4月4日以来の安値を付けた。

「安全志向」

ファロス・トレーディング(コネティカット州スタンフォード)の 調査責任者、ダン・ドロー氏は電話取材で、「この円の動きは日経平均 の下落に起因する」と指摘。「日経平均は日本の投資家の外為リスクの 許容度を測る指標だ。下落は投資家の安全志向の強まりを意味する」と 述べた。

円の対ドルでの相対力指数(RSI、14日間)は68.4と、70に近づ いている。同指数が70を上回ると上昇ペースが行き過ぎ、反転する可能 性を示唆する。

バークレイズ・キャピタルの調査責任者、ラリー・カンター氏(ニ ューヨーク在勤)はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、 「日銀による大量の流動性供給はなお続く」とし、「ドルが円に対して 下げ続けた場合、直接的な為替介入があっても驚きではない」と述べ た。

JPモルガンのグローバルFXボラティリティ指数は11.43% と、12年6月以来の高水準に上昇。昨年12月には7.05%と、07年7月以 来の低水準を付けていた。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナリス ト、オマー・エシナー氏(ワシントン在住)は「今見られているのは、 非常に大きな円ショート・ポジション(売り持ち)の解消だ。日銀の大 規模緩和策発表の後に積み上がっていたものだ」と指摘。「日銀は現時 点での介入にはこれまで以上に消極的だ。追加の政策手段はほとんど残 っておらず、恐らくより危機的な状況になるまで取っておきたいのだろ う」と続けた。

原題:Dollar Index Falls on Less Speculation of Fed Stimulus Pullback(抜粋)

--取材協力:Neal Armstrong、Jeff Marshall.

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