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NY外為:ドル下落、市場は緩和策に影響する経済指標に注目

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが主要16通貨の過半数に対して下落。今週発表される米経済指標で は、金融当局による量的緩和の縮小開始時期をめぐり、さらなる方向性 が示されそうだ。

ドル指数はほぼ4カ月ぶりの低水準を付けた。ブルームバーグの調 査によれば、13日発表される5月の米小売売上高は前月比0.4%増が見 込まれている。経済が力強さを増し当局が債券購入を縮小させるとのセ ンチメントが強まっている。円は一時下げる場面があった。日本銀行に よる追加緩和の予想が広がる中で、前日の大幅上昇は行き過ぎとの見方 が強まった。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「ドルはこのところ対円で大き く反発し、投機による対円でのドルのロング(買い持ち)が非常に大き く積み上がっていた。その影響で調整もより大きくなっている」と分 析。「ここ数日間のユーロ、ニュージーランド・ドル、オーストラリ ア・ドルの戻りは、円の上昇と同時に起きているようだ。よって、円の 上昇要因が何にせよ、円が上げるとドル売りを招くと言えるかもしれな い」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルはユーロに対して前日 比0.2%安の1ユーロ=1.3337ドル。ユーロは対円で0.2%下げて1ユー ロ=128円06銭。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=96円02銭。一時 は1%高となる場面もあった。

ドル・ユーロ

主要6通貨に対するドルの動きを示すインターコンチネンタル取引 所のドル指数は0.2%下げて80.957と、終値ベースで2月19日以来の低 水準。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(ニューヨーク)の世界為替戦略 責任者、マーク・チャンドラー氏はドルの下落について、ユーロ高に起 因している可能性があると指摘。ユーロはテクニカル指標で一段の上昇 を示唆する水準で推移していると述べた。

同氏によれば、フィボナッチ数列に基づく分析ではユーロは2月に 付けた高値までの61.8%戻しの水準で推移している。次の水準は76.4% 戻しである1ユーロ=1.3483ドルだという。

JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティ指数 は10.57%。前日は10.59%と、2012年6月以来の高水準を付けた。

日銀政策と円

日銀は今週の金融政策決定会合で追加策の導入を見送った。黒田東 彦総裁は期間1年超の資金供給オペ導入について、「将来、必要になっ たら検討する」と述べた。

日本の4月の機械受注は前月比で3カ月ぶりにマイナスとなった。 内閣府が12日発表した4月の機械受注統計(季節調整値)によると、民 間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」は前月比8.8% 減。ブルームバーグ・ニュースの事前調査による予測中央値は前月 比8.1%減だった。

ブルームバーグ相関加重指数によれば円は今年に入り7.9%安と、 先進10通貨中で最も下落率が大きい。ユーロは4.3%上昇、ドルは3.1% 上げている。

原題:Dollar Weakens Before Economic Data That May Sway Fed Stimulus(抜粋)

--取材協力:Joseph Ciolli.

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