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円下落、株価の持ち直し受け売り圧力強まる-対ドル96円後半

東京外国為替市場では円が下落し た。安く始まった日本株が午後に持ち直したのにつれて、円売り圧力が 強まった。

ドル・円相場は朝方に1ドル=95円台後半まで円が買われる場面が あったものの、午後にTOPIXや日経平均株価が前日の終値を上回っ た局面から円売りが一気に加速し、一時は96円90銭を付けた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の村田雅志通貨ストラ テジストは、「日米の金融政策の方向性が逆ということを背景に、ド ル・円は上昇に向かいやすい」と指摘。この日のドル・円がやや円安に 傾いていることについては、「QE(量的緩和)縮小の思惑は続くの で、ドル・円はボラティリティーが高い状況の中で、日本株が値を戻し ていることも背景にある」と述べていた。

東京証券取引所では、午前は1部33業種のうち31業種が安かった が、午後からは電気・ガスや鉄鋼のほか、繊維、海運や機械などの上昇 で下落した業種は24業種に減った。

前日の海外市場では、日銀の期間1年超の資金供給オペ導入見送り 発表を受けて加速した円買いの流れを引き継いだ上、米国長期債利回り が低下したのに伴い、一時95円60銭まで円高・ドル安が進んだ。

三井住友銀行市場営業部ニューヨークトレーディンググループの柳 谷政人グループ長(ニューヨーク在勤)は、前日の黒田東彦日銀総裁の 政策説明に関連して、「十分に評価に値すると思うし、マーケットの評 価も多分そうだと思う」と述べながらも、「市場とのコミュニケーショ ンに関してはまったくもって大失敗だった。残念ながらマーケットに短 期的にインパクトがあるのはマーケットとのコミュニケーション。これ が今の相場だ」と指摘していた。

対円でのドル相場の1年間のインプライド・ボラティリティ( IV、予想変動率)は12.8%台と、前日に引き続き11年9月以来の高水 準だった。この日の円は、全面高だった前日とは一転して、主要16通貨 全てに対して下落した。

三井住友銀の柳谷氏は、「ドル・円が1日で2、3円動く相場とい うのは今後しばらく続く可能性は高いと思った方がいいと思う。日銀が コミュニケーションをもう少しうまくやってくれれば戻る可能性もあ る。2、3円というのは下だけではなく、上もある」と述べていた。

--取材協力:大塚美佳. Editors: 青木 勝, 山中英典

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