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日本株は続落、不動産や金融、自動車安い-日銀見送り余波

東京株式相場は続落。日本銀行の追 加金融刺激策の見送りを受け、円高や金利上昇による企業業績への悪影 響が警戒された。不動産株のほか、銀行など金融株が下落。輸送用機器 やゴム製品など自動車関連業種も安い。

TOPIXの終値は前日比4.61ポイント(0.4%)安の1096.54、日 経平均株価は28円30銭(0.2%)安の1万3289円32銭。

ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、「日銀政策 への期待感で短期的にポジション(持ち高)を組んでいた向きの売りが 一巡し、いったん悪材料は織り込んだ」と指摘。ただ、為替への警戒は なお残っており、「当面は下値を固めるイメージ」と見ている。

11日のニューヨーク為替市場では、円が対ドルで一時95円60銭まで 上昇し、2010年5月以降で最大の上昇率となった。12日午前の東京市場 ではおおむね96円台半ばで推移、東京株式市場の11日終値時点98円18銭 に比べ円高水準だった。大和証券では、対ドルでの1円の円高は今年度 経常利益を0.8%押し下げると試算している。

「長期金利を抑える働きがあると期待された資金供給オペの期間延 長見送りで、金利上昇警戒やリスク回避から円を売っていた向きに買い 戻す動きが出てきた可能性がある」と、SMBC日興証券株式調査部の 西広市部長は言う。

長期金利は一時0.9%

日銀の黒田東彦総裁は前日の金融政策決定会合後の会見で、長期金 利のボラティリティ(変動)が足元で低下していることなどから、「今 のところそういう必要性はない」とオペ期間延長見送りの背景を説明し た。12日の10年債利回りは一時0.900%と、5月30日以来の高水準を付 けた。金利上昇への警戒を映し、不動産や銀行は終日軟調だった。

もっとも、日経平均は朝方に心理的節目の1万3000円を一時割り込 んだ後は徐々に下げ渋り。午後は日経平均、TOPIXとも前日比プラ ス圏に浮上する場面もあるなど、下値に対する抵抗力も見られた。

マネックス証券の村上尚己チーフエコノミストは、きのうの日銀の 政策内容について「判断は良く、黒田総裁の発言もぶれていない。行き 過ぎた市場の期待が少し落ち着き、今は逆に悲観に振れ過ぎている」と 指摘。企業業績の改善を背景に、「日本株は今が買いチャンス」と話し ていた。

景気敏感堅調、売買高は30億株割れ

業種別では電気・ガス株が高く、機械や鉄鋼、電機、海運など景気 敏感株の一角も堅調。ちばぎんアセットの奥村氏によると、「金利への 警戒から金利敏感株を売り、景気敏感株にスイッチする動きが出てい る」という。

このほか、TOPIXの上昇寄与度首位となったセブン&アイ・ホ ールディングスについて、ゴールドマン・サックス証券は米セブン・イ レブン・インク社長とのミーティングを受け、投資判断「買い」を確 認。日経平均で寄与度首位だったファナックは、クレディ・スイス証券 がロボドリルの受注が回復を始めた可能性が高まると評価。株価指数が 下値固めの様相となる中、個別銘柄の一部を拾う兆しも見えた。

東証1部の売買高は概算で29億9393万株、売買代金は2兆2768億円 で、売買高の30億株割れは、大型連休谷間の5月2日以来。値上がり銘 柄数は723、値下がりは867。

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