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米国株:続落、日銀の追加策見送りに失望-スプリントは上昇

11日の米株式市場ではS&P500種 株価指数が続落。日本銀行の黒田東彦総裁が追加の金融政策について、 「今のところそういう必要性はない」と発言したことが売りを誘った。

銀行のJPモルガン・チェースとシティグループを中心に銀行株が 下落した。ヨガウエア販売会社ルルレモン・アスレティカは大幅安。ク リスティーン・デイ最高経営責任者(CEO)の退任発表が手掛かりだ った。スプリント・ネクステルは上昇。ソフトバンクがスプリント・ネ クステルに対する買収提示額を引き上げたことが買い材料となった。

S&P500種株価指数は1%下げて1626.13。ダウ工業株30種平均 は116.57ドル(0.8%)下げて15122.02ドル。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクのエリック・デービッ ドソン副最高投資責任者(CIO)は「市場参加者は金融緩和依存症に に近い状態だ」と指摘、「金融緩和の縮小や停止を示唆する兆候なら何 であれ、しかも日銀のケースはこれに相当せず、これ以上の積極的な緩 和策を講じることはないと述べただけなのに、市場ではこれを理由に懸 念が強まった」と述べた。

日銀は11日開いた金融政策決定会合で、政策方針の現状維持を全員 一致で決定した。会合では「マネタリーベースが年間約60兆-70兆円に 相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」との方針を据え置 いた。

景気敏感株

黒田総裁は定例記者会見で、会合で期間1年超の資金供給オペ導入 を見送ったことについて、長期金利のボラティリティ(変動)が足元で 低下していることなどから、「今のところそういう必要性はない」との 認識を示した。一方で「将来、必要になったら検討する」と述べた。

4月の米卸売在庫は伸びが減速、卸売売上高はプラスに転じた。米 商務省の発表によると卸売在庫は前月比0.2%増加。前月は0.3%増だっ た。

S&P500種の下げに備えたオプションのコストを示すシカゴ・オ プション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は11%急 伸して17.07。VIXは約80%の確率でS&P500種と反対方向に動く。

この日は景気敏感株が特に売られた。S&P500種株価指数の産業 別10指数のうち素材株と金融株はいずれも大きく下げた。景気敏感株で 構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指数は1.2%下げた。ま た、ダウ輸送株平均は1%下落した。KBW銀行指数は1.7%安、指数 を構成する24銘柄はいずれも下げた。JPモルガンは1.6%安。

シティが下落

シティは3.8%下落。ポータレス・パートナーズのアナリスト、チ ャールズ・ピーボディー氏は、予想が正しければシティは為替変動で最 大70億ドルの損失を被る可能性があると指摘した。シティの海外収益へ の依存体質が、世界経済の減速に伴う打撃を他の米銀に比べて大きくす ると懸念しているとピーボディー氏は語った。

ルルレモンは18%急落。デイCEOは後任が見つかり次第、退任す ると発表した。同社が前日発表した四半期決算は利益がアナリスト予想 を上回った。

スプリントは2.4%上昇。ソフトバンクは同じくスプリント買収を 狙う米衛星テレビのディッシュ・ネットワークに対抗し、買収提示額 を7.5%引き上げて216億ドルとした。

原題:U.S. Stocks Decline as BOJ Leaves Monetary Stimulus Unchanged(抜粋)

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